ニュース速報
ビジネス

米国株式市場=ほぼ横ばい、債券利回り低下で下げ一服

2025年05月23日(金)07時07分

 5月22日、米国株式市場は不安定な取引となる中、ほぼ横ばいで終了した。 ニューヨーク証券取引所で19日撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)

Chibuike Oguh

[ニューヨーク 22日 ロイター] - 米国株式市場は不安定な取引となる中、ほぼ横ばいで終了した。財政を巡る懸念からこのところ上昇していた米国債利回りが低下したことから下げが一服した。

下院は22日朝、トランプ大統領の大型減税を盛り込んだ税制・歳出法案を僅差で可決。債券市場では、連邦債務が数兆ドル程度膨らむとの見方から、取引序盤に利回りが上昇したものの、その後低下した。

S&P総合500種とダウ工業株30種はほぼ変わらず。ナスダック総合は小幅に上昇した。

主要3指数は前日、米国債利回りの急上昇を受けて1カ月ぶりの大幅な下げとなっていた。

投資家はまた、米国の輸入品に対するトランプ大統領の関税が消費者物価などに与える影響を見極めようとしている。

ビレール&カンパニーのパートナー兼ポートフォリオマネジャー、ジョージ・ヤング氏は「きょうの問題は減税法案だったが、われわれはより大きな潜在的な問題についても考えている」と述べ、関税と金利に言及。

「市場は不確実性を嫌う。関税と債券市場は依然として重荷となっている」と語った。

S&P500の11業種中8業種が値下がりし、公益事業、ヘルスケア、エネルギー、主要消費財が下げを主導した。一般消費財、通信サービス、情報技術は上昇した。 

エヌビディア、アマゾン・ドット・コム、テスラなどの大型グロース(成長)株は上昇。アルファベットは1.3%高。一時、約3カ月ぶりの高値を付けた。アップルは0.36%安。

クラウド上でデータ管理・分析を手がけるスノーフレイク は13%超急伸。2026会計年度の製品売上高見通しを引き上げたことが好感された。

半導体メーカーのアナログ・デバイセズは四半期決算が市場予想を上回ったものの、株価は4.6%下落した。

トランプ大統領の税制法案で多くのグリーンエネルギー補助金が打ち切られる見込みであることから、ファースト・ソーラーなど太陽光発電企業の株価も下落した。ファースト・ソーラーは4.3%安。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.17対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は160億9000万株。直近20営業日の平均は175億6000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 41859.09 -1.35 0.00 41763.68 42090.42 41714.43

前営業日終値 41860.44

ナスダック総合 18925.74 +53.09 +0.28 18888.05 19061.11 18840.34

前営業日終値 18872.64

S&P総合500種 5842.01 -2.60 -0.04 5841.26 5878.08 5825.82

前営業日終値 5844.61

ダウ輸送株20種 14623.20 +63.98 +0.44

ダウ公共株15種 1023.21 -10.48 -1.01

フィラデルフィア半導体 4775.47 -27.24 -0.57

VIX指数 20.28 -0.59 -2.83

S&P一般消費財 1704.21 +9.54 +0.56

S&P素材 540.89 -0.37 -0.07

S&P工業 1194.84 -0.05 0.00

S&P主要消費財 898.46 -3.71 -0.41

S&P金融 834.39 -0.96 -0.11

S&P不動産 254.51 -1.05 -0.41

S&Pエネルギー 620.24 -2.76 -0.44

S&Pヘルスケア 1519.35 -11.62 -0.76

S&P通信サービス 348.77 +1.10 +0.32

S&P情報技術 4479.60 +5.39 +0.12

S&P公益事業 405.28 -5.80 -1.41

NYSE出来高 11.49億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 37075 + 55 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 37040 + 20 大阪比

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米銀大手、ステーブルコイン発行で提携を模索=WSJ

ワールド

韓国国防省、米軍撤退巡り協議していないと表明 WS

ビジネス

S&P500の年末目標引き上げ、26年も上昇見込む

ワールド

米政府、スーダンに来月制裁発動へ 内戦で化学兵器使
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドローン母船」の残念な欠点
  • 2
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 3
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 4
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 5
    空と海から「挟み撃ち」の瞬間...ウクライナが黒海の…
  • 6
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 7
    子育て世帯の年収平均値は、地域によってここまで違う
  • 8
    米国債デフォルトに怯えるトランプ......日本は交渉…
  • 9
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜…
  • 10
    「誰もが虜になる」爽快体験...次世代エアモビリティ…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドローン母船」の残念な欠点
  • 4
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 5
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
  • 6
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 9
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 10
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中