米政府、スーダンに来月制裁発動へ 内戦で化学兵器使用と判断

5月22日、米国務省はスーダン政府が内戦で化学兵器を使ったとの判断に基づき、同国に対する制裁を発動すると発表した。写真はポートスーダンの軍用空港に到着したスーダン正規軍トップのブルハン将軍ら。2023年8月撮影(2025年 ロイター/Ibrahim Mohammed Ishak)
[ワシントン 22日 ロイター] - 米国務省は22日、スーダン政府が内戦で化学兵器を使ったとの判断に基づき、同国に対する制裁を発動すると発表した。
米政府は今年4月24日、国軍と準軍事組織、即応支援部隊(RSF)の内戦が続くスーダンで同国政府が昨年に化学兵器を使ったとの判断を下した。ただ具体的にどのような兵器が、どこで、昨年のいつ使われたかについては特定していない。
国務省のタミー・ブルース報道官は声明でスーダンへの制裁について、米国の輸出や信用枠を限定する措置が含まれ、6月6日ごろに発動されると説明した。制裁の発動方針は5月22日に米連邦議会へ通知したという。
ブルース氏は「米国はスーダン政府に対し、化学兵器の使用を全面的にやめるとともに、化学兵器禁止条約(CWC)に基づく責務を果たすよう求める」と述べた。
スーダン外務省はコメント要請に返答していない。
米紙ニューヨーク・タイムズは今年1月、米高官4人の話として、スーダン国軍が内戦で化学兵器を少なくとも2回使ったと報じた。高官2人の話では、化学兵器には人体の組織を継続的に損傷させ得る塩素ガスが使用されたとみられる。