午前の日経平均は続落、400円超安 利益確定売りが継続

5月15日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比422円39銭安の3万7705円74銭と続落した。写真は4月、都内の株価ボード前で撮影(2025年 ロイター/Androniki Christodoulou)
[東京 15日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比422円39銭安の3万7705円74銭と続落した。米関税への過度な警戒感が後退する一方で、株価の急速な戻りにより短期的な過熱感が意識され、利益確定売りが優勢となった。為替がやや円高方向に動いたことも、投資家心理への重しとなった。
日経平均は295円安で寄り付いた後、安値圏でのもみ合いが続いた。一時478円安の3万7649円59銭に下げ幅を拡大した。時間外取引の米株先物が小幅ながらマイナスで推移したことや、ドル/円が146円前半と前日に比べ円高方向だったことも嫌気された。
市場では、25日移動平均線からの上方乖離(かいり)率や騰落レシオなどから、過熱感が意識されている。足元の水準は累積売買代金の多いゾーンでもあるとして「自律反発の局面は一巡したとみられる」(みずほ証券の中村克彦マーケットストラテジスト)との声があった。
日経平均が200日線に上値を抑えられた一方、TOPIXは下落しながらも200日線を上回っており「バリュー優位が続いている」(みずほの中村氏)との見方もある。 TOPIXは0.97%安の2736.47ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆3131億2900万円だった。東証33業種では、値上がりは海運や繊維製品、倉庫・運輸関連など4業種、値下がりは輸送用機器やその他製品、保険など29業種だった。 トヨタ自動車が大幅安だったほか、アドバンテストは軟調。前日に決算を発表した楽天グループは大幅に下落した。一方、ファナックや太陽誘電は堅調。京成電鉄は年初来高値を更新した。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが383銘柄(23%)、値下がりは1213銘柄(74%)、変わらずは36銘柄(2%)だった。