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消費支出、3月は2.1%増で予想上回る 節約志向で食料マイナス

2025年05月09日(金)11時44分

 5月9日、総務省が9日発表した3月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比2.1%増となった。都内で2024年8月撮影(2025年 ロイター/Willy Kurniawan)

Yoshifumi Takemoto

[東京 9日 ロイター] - 総務省が9日発表した3月の家計調査によると、1世帯(2人以上)当たりの消費支出は33万9232円で、物価変動の影響を除いた実質で前年比2.1%増加した。前月の0.5%減からプラスに転じ、ロイターがまとめた市場予想の0.2%増を上回った。

項目別では、授業料など教育支出が前年比24.2%増を記録し、最も押し上げに寄与した。これに光熱・水道代の7.2%増、教養娯楽の5.1%増が続いた。半面、価格が高止まりしているコメ、野菜などの食料は前年比0.7%減と、6カ月連続のマイナスだった。

食料への消費支出について総務省担当者は「根強い節約志向がみられる」と説明した。

同省によると、2月に続き気温が低く推移したことが光熱代やエアコンを含む家庭用耐久財の需要を高めた可能性がある。電気代は10.6%の大幅増で、1月に復活した政府の電気・ガス料金補助や、2月使用分の料金支払いに押し上げられたとみられる。エアコンの支出は34.4%と大きく伸び、家庭用耐久財を含む「家具・家事用品」が3.3%増と7カ月ぶりにプラスに転じた。

来週16日には1─3月期実質国内総生産(GDP)が発表される。内需の柱となる個人消費の指標は市場から注目されている。

ロイター
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