日銀が大規模緩和策を修正、17年ぶり利上げ 国債買い入れは継続
日銀は18―19日の金融政策決定会合で、大規模金融緩和策の修正を賛成多数で決めた。物価2%目標の持続的・安定的な実現が見通せる状況に至ったと判断、マイナス金利を解除して無担保コール翌日物金利をゼロー0.1%程度で推移するように促す方針に変更した。写真は1月に撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon/File Photo)
[東京 19日 ロイター] - 日銀は18―19日の金融政策決定会合で、大規模金融緩和策の修正を賛成多数で決めた。物価2%目標の持続的・安定的な実現が見通せる状況に至ったと判断、マイナス金利を解除して無担保コール翌日物金利をゼロー0.1%程度で推移するように促す方針に変更した。イールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の枠組みを撤廃する一方、市場で不連続性が生じないように国債買い入れは継続するとした。
日銀の利上げは2007年2月以来、17年ぶり。
YCCを撤廃し、今後は短期金利の操作が主たる政策手段になる。日銀当座預金の超過準備にプラス0.1%の付利を実施することとし、この付利を指標に、無担保コールレートがゼロー0.1%程度で推移するよう市場調節を行っていく。
新たな金融市場調節方針は賛成7・反対2で決定。中村豊明委員は、上場投資信託(ETF)買い入れの終了には賛成だが、マイナス金利政策は「業績回復が遅れている中小企業の賃上げ余力が高まる蓋然性を確認するまで継続すべきだ」として反対した。野口旭委員は、金融環境に不連続な変化をもたらすリスクを避ける観点から長短金利操作とマイナス金利政策の同時撤廃は避けるべきだとして反対した。
(和田崇彦)
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