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午後3時のドルは小幅高134円半ば、人民元の動きにも神経質

2022年12月05日(月)15時53分

 12月5日 午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(134.30/33円)から小幅高の134.54/56円付近で推移している。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2022年 ロイター/Murad Sezer)

[東京 5日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のニューヨーク市場終盤(134.30/33円)から小幅高の134.54/56円付近で推移している。仲値にかけて上昇した後は人民元の動きなどをみながらの推移が続いたが、終盤にクロス円が強含みドルも底堅さを見せている。

五・十日に伴い仲値にかけては実需による買いフローが通常より大きく入ったとみられ、ドルは一時134.76円付近まで上昇した。

その後は、オフショア人民元が対ドルで9月半ば以来の水準まで上昇し、ドルは134円前半まで上げ幅を縮小する場面があった。「中国のゼロコロナ政策の緩和期待でリスクセンチメントが回復した流れが波及した」(ステート・ストリート銀行の東京支店・共同支店長、若林徳広氏)とみられ、リスクオフのドル買いが後退した。一方で、中国株高などクロス円を中心にリスク選好の円売りが加わり、午後3時時点では134円半ばでの取引となっている。

中国では新型コロナウイルスの感染者が過去最多近辺で推移しているが、主要都市の一部ではコロナ規制を緩和する動きが出ている。規制に対する国民の不満が高まり、国内経済も冷え込む中、当局はより的を絞ったゼロコロナ政策を進めるとみられる。 

足元のドルは200日移動平均線(134円半ば)付近にいることから、テクニカル的には弱気相場入りしたとの見方が出ている。

みずほ証券のチーフ為替ストラテジスト、山本雅文氏は「中国のゼロコロナ政策の段階的緩和で人民元が上昇し、その対価としてのドル安になっている面があり、底堅い内容の米経済指標が出たとしてもドルは上がりにくくなっている」とみる。

米経済指標が下振れた場合、ドル売り圧力が強まる可能性があり、8月2日の130.41円付近、21年の安値(102.59円)から22年中高値(151.95円)へ上昇した半値戻しの127.27円付近が下値めどになるという。

一方、ユーロ/ドルは一時1.0585ドル付近と、6月下旬以来の高水準まで上昇した。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 134.54/56 1.0581/85  142.37/41

午前9時現在 134.47/49 1.0542/46  141.77/81

NY午後5時 134.30/33 1.0538/42  141.53/57

ロイター
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