ニュース速報
ビジネス
ロシュ、アルツハイマー薬の臨床試験ほぼ全て終了 効果得られず
11月30日、スイス製薬大手ロシュは、アルツハイマー病治療薬候補「ガンテネルマブ」について、大部分の臨床試験を終了すると発表した。写真はロシュのロゴ。スイスのバーゼルで2020年1月撮影(2022年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[シカゴ 30日 ロイター] - スイス製薬大手ロシュは30日、アルツハイマー病治療薬候補「ガンテネルマブ」について、大部分の臨床試験を終了すると発表した。2つの大規模な後期臨床試験で、症状の進行速度を遅らせる効果が認められなかったため。
同社は11月中旬、この2つの試験で効果が得られなかったことを明らかにしていたが、今回サンフランシスコで開催されているアルツハイマー病臨床試験会議で試験結果の詳細を公表した。
一方、エーザイと米製薬大手バイオジェンは29日、共同開発するアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」の臨床試験で、認知機能の低下を遅らせる効果が示されたと発表した。
エーザイの1年半にわたる試験では、レカネマブ投与群が偽薬(プラセボ)投与群と比較して27%の症状悪化抑制効果を示したが、ロシュが2年間実施してきた「グラデュエート1」、「グラデュエート2」という2つの試験ではこの割合がそれぞれ8%、6%と早期アルツハイマー病の患者に対して統計的に優位な効果が認められなかった。