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ドル111円前半、株価失速眺めてじり安
11月28日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点に比べ、わずかにドル高/円安の111円前半だった。午前は110円台に下落する場面もあったが、下げの勢いは強まらなかった。111.30円台まで反発した後、株価の失速を眺めてドル/円もじり安となった。写真は6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)
[東京 28日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点に比べ、わずかにドル高/円安の111円前半だった。午前は110円台に下落する場面もあったが、下げの勢いは強まらなかった。111.30円台まで反発した後、株価の失速を眺めてドル/円もじり安となった。
受け渡しベースで実質的な月内最終売買となるきょうは、仲値にかけて実需主導で売りが先行。一時110.93円まで下落した。米10年債利回りが2.32%付近へ低下し、22日につけた3週間ぶり低水準に再接近したこともドルの下押し要因となった。
その後、ドルは日経平均のプラス転換にも支援され、111.33円まで買い戻された。ただ、上昇の勢いは弱く、午後に株価がマイナス圏に沈むと、ドル/円もじりじり値を下げた。
午後、黒田東彦日銀総裁は衆院予算委員会で、過度な低金利の副作用を示す概念である「リバーサル・レート」について、「最適なイールドカーブを把握していくうえで、参考になり得る1つの理論」と述べるととともに、適切なイールドカーブの形成には「経済・物価だけでなく、金融情勢を丁寧に点検していく必要がある」と指摘した。
黒田総裁が13日の海外での講演でリバーサル・レートに言及して以降、金融政策の微調整に対する思惑を呼んでいるが、きょうの発言は市場で材料視されなかった。
ユーロは朝方から1.1900ドルを挟んだ狭いレンジ内で推移。海外市場では、独キリスト教民主同盟(CDU)のクレックナー副党首が、社会民主党(SPD)との連立協議が越年するとの見通しを示したことなどでユーロが売られたが、その流れは続かなかった。
ドル/円
午後3時現在 111.16/18 1.1900/04 132.31/35
午前9時現在 111.12/14 1.1902/06 132.29/33
NY午後5時 111.09/10 1.1896/00 132.17/21
(為替マーケットチーム)