ニュース速報

ビジネス

欧州市場サマリー(11日)

2017年07月12日(水)05時19分

[11日 ロイター] - <為替> ドルが主要6通貨に対し小幅高、対円では3月15日以来4カ月ぶり高値となる114.47円をつけた。米10年債利回りが過去およそ2週間で25ベーシスポイント(bp)上昇していることがドルの追い風となっている。

<ロンドン株式市場> 反落して取引を終えた。ディフェンシブ銘柄が売られたほか、教育出版大手のピアソンや小売大手マークス・アンド・スペンサー(M&S)が値を下げた。

携帯電話サービス大手のボーダフォンや保険大手のプルーデンシャルなどのディフェンシブ銘柄の値下がりが顕著だった。

ピアソンは5.1%下落し、FT100種で最も大幅な値下がりとなった。出版社ペンギン・ランダムハウスの株式22%を約10億ドルで売却することで合意した。株式売却でバランスシートを強化するほか、株主還元に充てるとした。発表当初は好意的に捉えられたものの、一部投資家は十分な対策でないとみた。デジタル教育が台頭する中でピアソンは何度も利益見通しを引き下げており、株価は今年に入り約20%値を下げている。

<欧州株式市場> 反落して取引を終えた。ディフェンシブ銘柄や不動産株の値下がりが自動車や鉱業株の値上がりを上回った。

STOXX欧州600種食品・飲料株指数<.SX3P>と日用品・家庭用品株指数<.SXQP>、不動産株指数<.SX86P>はいずれも低下した。

一方、自動車・部品株<.SXAP>は0.96%上昇した。中国の6月の乗用車販売台数が増えたことが好感された。

世界で1位と2位の人材派遣会社、スイスのアデコとオランダのランスタッドはともに2%超の値下がりとなった。ドイツ銀行が両社の投資判断を引き下げたことが嫌気された。米国と欧州における現在の雇用水準は、ピークを迎えている12ヵ月間の投資収益率と関連していると指摘した。

<ユーロ圏債券> 債券利回りが再び上昇した。前日はここ2週間程度の売りを受けて買い戻しが入ったが、市場の関心は、米連邦準備理事会(FRB)の金利引き締めペースに移っている。

独10年債利回りは2ベーシスポイント(bp)上昇の0.56%。前日は約1カ月ぶりの大幅低下を記録していた。

他のユーロ圏債券の利回りは総じて1─4bp上昇した。

この日は、欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事が、ユーロ安は資産買い入れの手段でも目的ではないとの見解を示し、ユーロ圏債券の利回りに上昇圧力がかかった。

アナリストは12日のイエレン米FRB議長の議会証言のほか、FRBのバランスシート正常化に関する手掛かりを得ようと、これから行なわれるブレイナード理事の講演にも注目している。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 8

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中