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ユーロ下落1.07ドル割れ、米債利回り上昇や経済指標受け=NY市場
3月30日、終盤のニューヨーク外為市場では、ユーロ/ドルが下落。1.07ドル付近にあるチャート上の重要な節目を割り込んだことや、経済指標で米国と欧州の景気格差が意識されたことから売りが強まった。先月撮影(2017年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ユーロ/ドル
アナリストによると、ユーロが1.07ドル近辺の節目を下回るとストップロスの売りを巻き込んで下げが加速。一時は15日以来の安値となる1.0681ドルを付けた。主要6通貨に対するドル指数<.DXY=>は2週間ぶり高値の100.52に上昇する場面があった。
マッコーリーのグローバル金利・通貨ストラテジスト、ティエリー・アルバート・ウィズマン氏はユーロ/ドルについて、米国債利回りの上昇や原油高に伴う資源通貨の値上がりなどが重なって売りが膨らみ、節目を割り込んだと説明した。
ユーロは既に欧州時間から軟調だった。ドイツとスペインの3月消費者物価が予想以上に急速に鈍化し、ユーロ圏の景気低迷が長引くとの懸念が広がったためだ。一方、米商務省が発表した2016年第4・四半期国内総生産(GDP)確報値は、堅調な個人消費などを背景に上方改定され、ドル買い/ユーロ売りを誘った。
BMOキャピタル・マーケッツの外為戦略責任者グレッグ・アンダーソン氏は「大半の市場参加者は先週以降、ドルが過小評価されていると考え、反発の時期をうかがっていた。そして反発したとはっきり分かった段階ですかさずドル買い(ユーロ売り)に動いた」と話した。
ニューヨーク市場の午前中、CNBCテレビの報道を受けてドルが一時弱含む場面も見られた。CNBCは、トランプ政権が通貨安を試みている国を罰する方策を検討中と伝えた。ただ、具体的な内容は明らかにされなかった。
TD証券の為替戦略部門北米責任者、マーク・マコーミック氏は、トランプ政権による「口先介入」の新たな試みだと指摘。「彼らはドルが強過ぎると信じている」との見方を示した。
ドル/円 NY終値 111.89/111.94
始値 111.13
高値 111.94
安値 111.02
ユーロ/ドル NY終値 1.0674/1.0677
始値 1.0739
高値 1.0753
安値 1.0673