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日産の4─12月営業益は前年比14%減、円高が逆風 通期は据え置き

2月9日、日産自動車が発表した2016年4─12月期連結決算(日本基準)は、営業利益が前年比14.3%減の5032億円だった。前年よりも円高水準にある為替レートが足を引っ張った。写真は都内で撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 9日 ロイター] - 日産自動車<7201.T>が9日発表した2016年4─12月期連結決算(日本基準)は、営業利益が前年比14.3%減の5032億円だった。前年よりも円高水準にある為替レートが足を引っ張った。
売上高は前年比7.6%減の8兆2647億円だった。
通期予想は据え置いた。営業利益予想は前年比10.5%減の7100億円と、トムソンロイターがまとめたアナリスト19人の予想平均7237億円をやや下回っている。
会見した田川丈二常務は「業績は堅調に推移しており、台数、財務見通しに対して順調に進んでいる」と評価した。
2016年4─12月期の業績は、為替の影響を除くと、売上高は前年比5.4%増の9兆4261億円、営業利益は同30.1%増の7646億円と増収・増益となっている。
円高は営業利益ベースで2614億円の下押し要因となった。世界販売台数は前年比2.6%増の399万3000台。中国や米国が伸びた。
<米国は規制変われば対応>
トランプ大統領は北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を表明し、メキシコからの輸入に高い税金を課すことを検討している。
田川常務は対応を問われると、カルロス・ゴーン社長の発言を繰り返す形で「規制・基準が変わればそれに対応することに尽きる」と語った。
同社のメキシコでの生産は年80万台規模で、そのうち約半分が米国向けとなっている。
ルノー
田川常務は米国での増産可能性について「増産余地はあまりない」との認識を示した。
*内容を追加しました。
(志田義寧)