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米国株式市場が連日の最高値、S&P500は週間で3%上昇

2016年12月10日(土)09時59分

 12月9日、米国株式市場は続伸して取引を終えた。写真はニューヨーク証券取引所で同日撮影(2016年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終えた。

主要株式指数は連日の最高値更新となり、トランプ氏が11月の米大統領選で勝利して以降、出遅れていた分野の銘柄が物色されSP500種株価指数は週間で3%上昇した。

指数は3日連続で最高値を記録し、ダウ工業株30種平均、ナスダックも最高値を更新。ダウは5週連騰だった。

トランプ次期大統領が掲げる景気刺激策や減税、規制緩和はこれまで特に金融株や鉱業株の株価を押し上げてきた。9日は出遅れていた医療、生活必需品、電気やガスなどの公益事業、ハイテクといった分野がけん引した。

S&P500は6営業日連騰で、年間では10.5%の上昇だ。

株価は午後に上げ幅を広げ、終値はほぼ取引時間中の高値に近かった。

ニューヨークの資産運用会社ソラリス・アセット・マネジメントのティム・グリスキー最高投資責任者(CIO)は「価格下落の場面を待ったが訪れずに、資金がどんどん債券から株へ流れていった」と指摘する。

トップ人事が発表されたコカ・コーラが2.5%上げ、S&P生活必需品株指数<.SPLRCS>も1.4%上昇した。

医薬品のブリストル・マイヤーズ・スクイブが配当金を積み増したことで3.3%も上げ、S&Pヘルスケア株指数<.SPXHC>は1.2%上昇した。

テキサス州オースチンの証券会社チャールズ・シュワブのトレーディングとデリバティブ部門担当のランディ・フレデリック副社長は「出遅れ株にも資金が流れ、株価上昇の裾野が広がった。とてもいい兆候だ」と分析した。

来週には連邦公開市場委員会(FOMC)が控える。市場の大半は追加利上げを見込んでいるが、投資家は今後の利上げペースについて手掛かりを得ようとしており、株価の行方も影響を受ける。

騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では上げ銘柄が下げ銘柄を上回り、比率は1.01対1だった。ナスダックも1.38対1で上げが下げを上回った。

米取引所の合算出来高は約74億株で、直近20営業日の平均である75億株を下回った。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 19756.85 +142.04 +0.72 19631.35 19757.74 19623.19 <.DJI>

前営業日終値 19614.81

ナスダック総合 5444.50 +27.14 +0.50 5436.11 5450.16 5427.12 <.IXIC>

前営業日終値 5417.36

S&P総合500種 2259.53 +13.34 +0.59 2249.73 2259.80 2249.23 <.SPX>

前営業日終値 2246.19

ダウ輸送株20種 9407.19 -13.89 -0.15 <.DJT>

ダウ公共株15種 645.86 +5.11 +0.80 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 892.51 -3.19 -0.36 <.SOX>

VIX指数 11.75 -0.89 -7.04 <.VIX>

S&P一般消費財 667.72 +1.37 +0.20 <.SPLRCD>

S&P素材 322.05 -0.18 -0.06 <.SPLRCM>

S&P工業 550.37 +2.63 +0.48 <.SPLRCI>

S&P主要消費財 531.43 +7.12 +1.36 <.SPLRCS>

S&P金融 393.24 +0.50 +0.13 <.SPSY>

S&P不動産 189.25 -0.15 -0.08 <.SPLRCREC

>

S&Pエネルギー 558.71 +2.29 +0.41 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 793.70 +9.67 +1.23 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 169.57 +0.43 +0.25 <.SPLRCL>

S&P情報技術 814.17 +5.66 +0.70 <.SPLRCT>

S&P公益事業 241.75 +2.48 +1.04 <.SPLRCU>

NYSE出来高 9.02億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 19255 + 265 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 19185 + 195 大阪比 <0#NIY:>

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