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米経済、一層高い金利必要の可能性=リッチモンド連銀総裁

9月2日、米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は、米経済には一層高い金利が必要になり得るとの見解を示した。写真は昨年1月、ワシントンで撮影。(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)
[リッチモンド(米バージニア州) 2日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のラッカー総裁は2日、米経済には一層高い金利が必要になり得るとの見解を示した。
ラッカー総裁はさらに、遅いよりは早期の利上げを引き続き支持しているとしたうえで、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げの「好機」だったと語った。
総裁は、現在のフェデラル・ファンド(FF)金利が低過ぎることは種々の経済分析から明らかとした上で、「FF金利は現行水準よりも著しく高い水準であるべきだ」と語った。
総裁は今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持っていない。
この日発表された8月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが15万1000人と、市場予想の18万人に届かなかったが、「雇用の伸びが今後数カ月で大幅に鈍化しないかぎり」、利上げの根拠は強まる一方だとした。
その上で、利上げを待ち過ぎることによるリスクが高まっていると指摘。インフレがFRBの目標である2%を上回るほど経済が過熱する恐れがあり、中銀としての信認が脅かされかねないと指摘。FRBが後手に回る現実的なリスクが存在するとした。
ここ数年インフレ率が目標を下回っているため、インフレ高進をめぐる警告は「はやり」ではないかもしれないとしつつも、FRBが後に急速なペースでの利上げを余儀なくされ、景気後退を招く恐れがあると警鐘を鳴らした。