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富士重、上海港への変更を当面継続 天津港からの輸出車荷揚げ

8月28日、富士重工業は、中国の天津港付近で起きた大規模爆発事故を受け、同港で実施していた輸出車の荷揚げを9月以降も上海港で当面続ける方針を明らかにした。写真は「スバル」のロゴ、東京都内の本社で7月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 28日 ロイター] - 富士重工業<7270.T>は28日、中国の天津港付近で起きた大規模爆発事故を受け、同港で実施していた輸出車の荷揚げを9月以降も上海港で当面続ける方針を明らかにした。車両の一時保管場所は立ち入り規制が解除されたが、事故前と同様の業務ができる状態にないため。
同社は今月20日に続き、30日の天津港に向けた輸出分642台の荷揚げも上海港へ切り替えることを決めた。天津港の港湾機能は再開されたが、現地での業務の完全復旧にはしばらく時間がかかるとみられ、今後もしばらく上海港での荷揚げを継続する。
同社は中国に生産工場を持っておらず、現地で販売する車両はすべて日本から輸出しており、同国華北部向けの車両は天津港を利用していた。20日に同港で荷揚げするはずだった輸出車は上海港での荷揚げに一時的に変更され、同日以降の方針は復旧状況を見ながら決めるとしていた。
天津港は同社にとって、2014年度に中国向けに輸出した約5万1000台のうち4割超を取り扱った最大の拠点で、月2―3回、日本から同港に向けて輸送している。華東部向けの車両は上海港から、華南部向けの車両は広州港からそれぞれ荷揚げしており、2港では通常通りの業務が行われている。
(白木真紀)