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上場企業の期末保有株含み益、過去最高21兆円に=試算
3月31日、野村証券によると、上場企業(3月期決算を対象)の持ち合い株式の含み益が3月末時点で、前年比51%増の21.2兆円に膨らみ過去最高になった。写真は株価ボードを眺める男性、30日撮影(2015年 ロイター/Issei Kato)
[東京 31日 ロイター] - 野村証券によると、上場企業(3月期決算を対象)の持ち合い株式の含み益が3月末時点で、前年比51%増の21.2兆円に膨らみ過去最高になった。01年度上期に時価ベースの開示が始まって以来、過去最高だった06年3月期末とほぼ同水準に拡大した。
含み益は、株主資本利益率(ROE)への意識の高まりや株主還元の強化を受け、株価が堅調に推移したことが主因。
ただ、今年6月からは東京証券取引所に上場する企業に対しコーポレートガバナンス・コードの適用が始まる。コードでは、政策保有株式の保有の方針やその合理性を取締役会で毎年検証し、ステークホルダーに説明することが求められるなど、これまでにない多くの説明が必要になる。
試算した野村証券の西山賢吾アナリストは、企業の「政策保有株式が(新年度の)焦点になる」とみている。
一方、大和証券の試算によると、大手銀行グループ5社の2015年3月末の保有株式含み損益は、8.15兆円になり、過去一年間で3.65兆円の評価益が膨らんだ。
東証株価指数<.TOPX>の31日終値は1543.11ポイントと、過去1年間で28%上昇して取引を終えた。
5社は、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>、りそなホールディングス<8308.T>、三井住友トラスト・ホールディングス<8309.T>。
(江本恵美)