イラン戦争は「ハルマゲドンの前兆」か? トランプとネタニヤフを突き動かす「宗教勢力」の正体

2026年4月3日(金)17時50分
アルモーメン・アブドーラ(東海大学国際学部教授)

福音派の教えを米軍最高レベルにまで

アメリカの多くの福音派キリスト教徒にとって、中東で起きる戦争は、終末論的な世界観の一部に他ならない。彼らが信じる「終末のシナリオ」には、イランとの開戦を彼らなりの解釈で待ち望み、長年にわたり公然と後押ししてきた「約束された戦争」が含まれている。


ピュー研究所が2022年に行った調査によれば、アメリカ人全体の約39%、プロテスタント系福音派では63%が「いまは終末の時代に当たる」と考えているとされる。

その後、終末論的言説がアメリカで急速に高まったことを踏まえると、その割合はさらに上昇しているとみられる。米調査報道メディア「ザ・インターセプト」によれば、少なくとも数十人のアメリカ軍幹部が、今回の対イラン戦争を「キリスト再臨へとつながる道の戦い」とみなしているという。

こうした状況は、福音派を信仰するヘグセスが国防長官を務める米政権下では、決しておかしなことではない。いまや終末論的なキリスト教の世界観は、ペンタゴンのトップの「お墨付き」を得ているように見える。

ヘグセスは、福音派的なキリスト教の教えをアメリカ軍の最高レベルにまで浸透させ、自らの宗教観に沿うよう軍指導部を再編した。さらに、国防総省内で毎月の祈祷会を組織的に行っているに留まらず、ホワイトハウスでは、アメリカは神に命じられてイスラエルを支援しているのだと説く牧師が主導する毎週行われている聖書勉強会に顔を出している。

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