最新記事
米中関係

台湾を差し出すのか、それとも現実路線か――トランプ訪中の「本当の狙い」

Trump’s China Trip: 3 Possible Deliverables

2026年3月17日(火)17時56分
チュー・チーチン (米バックネル大学教授)

トランプ政権は最近、台湾への130億ドルの武器売却を保留したが、これはトランプ訪中を実現させるための戦術的調整だ。大統領の帰国後、武器売却は確実に実行されるはずだ。台湾の戦略的・経済的価値を考えると、アメリカが中国を喜ばせるために台湾を切り捨てる可能性は低い。

台湾問題や世界秩序、覇権争いなど多くの難題を抱える米中は、今回の訪中で双方が現実的姿勢で臨み、具体的な成果を目指す必要がある。


第1に、関税休戦の延長だ。両首脳は貿易問題のより良い解決策が見つかるまで、新たな関税を課すべきではない。中国がアメリカからの輸入拡大を続ける今、アメリカは関税を引き下げ、輸出規制を緩和すべきだ。もちろん中国側にも相応の措置が求められる。

幸い25年のアメリカのモノの対中貿易赤字は2020億ドルに減少し、20数年ぶりの低水準となった。政治的環境が整えば、中国は石油や航空機を含め、アメリカ製品の購入を増やす意思と能力があるように見える。

第2に、ヒューストンと成都の領事館再開だ。20年7月、ヒューストンの中国総領事館を閉鎖したアメリカの決定は軽率なものだった。

中国も報復として成都の米総領事館を閉鎖し、両国間の緊張をエスカレートさせた。ヒューストンと成都は、いずれも両国の中核都市の1つだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

EXCLUSIVE-イラン新最高指導者、米との緊張

ビジネス

独ZEW景気期待指数、3月は-0.5に急低下 中東

ビジネス

JPモルガン、英利下げ時期の予想を先送り 27年第

ワールド

UAE主要原油拠点に攻撃、積み込み一時停止 タンカ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在の価値でどれくらい? 誰が何のために埋めた?
  • 3
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったのか?
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    「危険な距離まで...」豪ヘリに中国海軍ヘリが異常接…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    「筋肉はモッツァレラと同じ」...なぜウォーミングア…
  • 8
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 9
    幼い子供たちの「おぞましい変化」を克明に記録...「…
  • 10
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 6
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 9
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中