日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」なのか?
ここまでの内容をまとめると、円高は商品の輸入や、海外への投資、また日本での外国人労働者の雇用に関しては、有利に働きます。一方、円安はそれぞれの反対の面、すなわち、輸出や、日本への投資には有利に働き、さらに、海外への投資から得る収益も増加します。
このように円高/円安はさまざまな分野に、さまざまな経路で影響を与えるので、どちらが日本経済にとって良いとは一概に言えないことが分かります。
今の円安は、ピンチか? チャンスか?
2025年12月下旬時点で1ドル=156円台で推移しています。これが歴史的に見て円安の水準であることに異論はないでしょう。
昨今、「良い円安」「悪い円安」の二分論から、今の円安は「日本売り」で、日本からの資金流出・逃避を示すものであり、このままだと日本の世界での地位はさらに低下する、という主張を聞くことがあります。このような主張は、根拠に基づくものでしょうか?
日本は多額の経常収支黒字を有しており、近年その黒字額はさらに増えています。過去の日本企業のグローバル化の進展で海外投資を積極的に行った成果が出て、今や新規の年間の対外直接投資額の水準にまで、対外投資の年間のリターン額が増加しています。






