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ウクライナ戦争

ウクライナ前線で増え続ける兵の自死...隠蔽される「非戦闘による損失」の残酷な真実

THEIR HEAVY DECISION

2026年2月18日(水)14時40分
尾崎孝史 (映像制作者、写真家)

23年10月~24年7月に作戦に参加したのは第36旅団ほか3つの旅団。目標は80キロ先にあるクリミア半島への侵入だ。しかし実際には、ドニプロ川を渡ったところでロシア軍に狙い撃ちされ、当面の目標の幹線道路M14に到達するのも困難だったという。第36旅団の指揮官はこう訴えた。

「川を渡ると沼地で、隠れる所もない。そこに(短距離弾道ミサイル)イスカンデルが飛んできた。砲撃と戦車でとどめを刺され、90人の死傷者が出た」


イーゴルがクリスマスと会ったのは、劣勢が明白になった後に強行されたクリンキ作戦の頃だ。渡河のためのボートの調達もままならず、自動車のタイヤを使って泳いだ兵士、川の水を飲んで生き延びた兵士もいた。避難の手段がなく、自殺を決意した負傷兵もいたという。

ウクライナメディア「スリードストボ・インフォ」は、クリンキ作戦で行方不明になったウクライナ兵は788人、遺体が回収できたのは262人だと報じた。作戦を指揮したウクライナ軍統合部隊司令官のユーリ・ソドル中尉は24年10月、軍事医療委員会によって解任された。

イーゴルは24年12月に部隊を離脱し、アメリカに脱出した。脱走兵として処罰されることを心配しながら、妻と2人で身を隠している。クリスマスが自殺した理由について尋ねると、こう答えた。

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