脱「安倍2.0」の新・高市外交を
FORGING A NEW TAKAICHI DIPLOMACY
先月訪日したイタリアのメローニ首相を迎える高市首相 ZUMA PRESS WIREーREUTERS
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「日本は平和のハブになる」宣言を
「チーム高市」は衆議院で3分の2以上の議席を得て、頭がくらくらしている段階だろう。「何でもできる。さあ、どうぞ」と言われると、何から手を付けていいか分からないからだ。筆者なら、取りあえず昼寝でも、となる。とはいえ、3月になれば当面の山場である訪米が待っている。ここで高市早苗首相が取り組むべき問題は何か?
それを考えるにはまず日本が置かれた国際環境をどう見るか、頭を整理する必要がある。トランプ米大統領が同盟諸国を軽視し、時にはほとんど敵視する今は、日米同盟を卒業して日本が自立する好機なのか。あるいは逆に、トランプが提唱しているガザの「平和評議会」(トランプがCEOの国際警備会社のようなもの)に10億ドルの会費を払って入れてもらい、国連など戦後の世界システムは崩壊するに任せるか。
どちらの見方、あるいは方向性もたぶん正しくない。トランプは日本を軽く見ているかもしれないが、日米同盟はアメリカにとって必須と考えているだろう。日本の基地は米軍の西太平洋、インド洋、中東方面への展開にとって不可欠。そしてASEAN、その他アジア諸国にとっても、日米同盟は頼りになる安定勢力、中国に対するカウンターバランスだ。
経済でも、日本は米市場に寄生しているだけのように見えるが、日本はアメリカとの貿易黒字を米国債の買い付けに回している。日本銀行が利上げして、資金がアメリカに流れにくくなると、米国債価格は下落し利率は上昇して、米財政は破綻する。つまり、日米は双方向で不可欠な共生的関係にあり、その安定いかんは世界全体に響く。





