NYタイムズ調査報道担当が掘り下げる、トランプやゲイツの関与...エプスタイン文書300万ページの重苦しさ
Epstein Bombshells
自家用機内で撮影されたエプスタインと女性。昨年12月に公開された資料からの1枚 HOUSE OVERSIGHT COMMITTEE DEMOCRATSーHANDOUTーREUTERS
<未成年者を性的搾取した大富豪の資料が追加公開、トランプやゲイツの関与をNYタイムズ調査報道担当が掘り下げる>
デービッド・エンリッチの人生は、いま「エプスタイン文書」に染まり切っている。米紙ニューヨーク・タイムズで調査報道に携わる彼の元には、新しい文書が公開されるたびに電話とメールが殺到する。
1月30日、司法省が約300万ページの資料を追加公開した時も、そうだった。
昨年11月、米連邦議会の上下両院は司法省に対し、ジェフリー・エプスタインについて把握している情報の全面公開を義務付ける法案を可決した。2019年に拘置施設内で死亡したエプスタインはいまアメリカで最も悪名高い性犯罪者であり、おそらく屈指の富豪だった。司法省は今回で資料の公開は完了したというが、同省がつかんでいる情報はこれで全てではない。
スレート誌のポッドキャスト番組『ホワット・ネクスト』のホスト、メアリー・ハリスがエンリッチをゲストに招き、話を聞いた。
──文書の中には、誤って公開されたと思えるものがけっこうあった。実にひどい。黒塗り処理が一切施されていない女性や少女の写真もある。身元が特定できて、しかも裸体。非常に衝撃的だ。それらの発見には、あなたのチームも貢献したとか。
政府の対応は全く混乱している。司法省の言い分としては、「エプスタイン・ファイル透明化法」が11月に可決・署名されてから、実際の公開まで準備期間が2カ月しかなかったせいだという。
だが実際、ドナルド・トランプ大統領は、エプスタイン関連文書の公開を公約にして政権に就き、その後に公開しないという判断を下した。背景には、文書の内容が自分や側近に不利になり得ることが、徐々に分かってきたこともあると思う。
法案が可決された11月以降の政府の対応は、まさにドタバタだった。被害者が特定できる情報が大量にあり、未成年者の性的虐待の証拠になり得る文書もたくさんあった。公益性がなく、法的に公開義務がない情報も多かった。司法省の対応は場当たり的で、本来なら隠すべきではない部分も大量に黒塗りにしていた。
(トランプの元側近の)スティーブ・バノンがエプスタインにテキストメッセージを送っていたことを示す文書があったが、エプスタインの名前は黒塗りされ、トランプの顔も黒塗りされていた。なぜこんなところまで黒塗りする必要があるのか、と思った。その一方で、被害女性の名前は特定できるようになっていた。
──今回の文書で私が注目したのは、トランプとエプスタインが互いを断ち切れない関係にあったのではないかと思える点だ。2人は1990年代から2000年代初めにかけて、友人関係にあった。その後、仲たがいしたという報道もある。エプスタインは未成年者との性行為で逮捕され、トランプは大統領選への出馬を決意する。けれども、何かにつけて互いの名前を持ち出さずにはいられない関係にあったのではないか。
確かに一時期、2人はとても親しかった。しかしエプスタインが秀でていたのは、人脈を最大限に活用する能力だった。著名人と一緒の写真を自宅にたくさん飾っていたのも、その関係を他の著名人に誇示したり、あるいは搾取していた被害者に圧力を与える脅しの材料にするためだった。

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【note限定公開記事】NYタイムズ調査報道担当が掘り下げる、トランプやゲイツの関与...エプスタイン文書300万ページの重苦しさ
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