高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れるアメリカ」に向き合う「日本の戦略」とは?

WHAT’S IN A WORD?

2026年1月30日(金)16時25分
グレン・カール (本誌コラムニスト、元CIA工作員)

首脳会談を控えるトランプ

4月に習近平との首脳会談を控えるトランプ AP/AFLO

少なくとも外交に関する限り、高市首相の滑り出しは順調だった。国民からはおおむね好感されているし、気まぐれで威圧的なトランプ米大統領との首脳会談も成功裏に終えた。

一方で防衛予算を大幅に増やし、日本をアジアの戦略問題に積極的に関与する大国として復活させる道を着実に歩んでいる。

いずれも台湾の併合を公然と掲げる中国の強権的な姿勢に、そして南シナ海と東シナ海のあらゆる海域で主権を主張する中国の攻撃的な動きに対するダイレクトな回答と言える。

だが横暴で身勝手な大国の常として、中国は高市首相の政策を自国の覇権に対する脅威と見なす(実際は中国の脅威に対する反応なのだが)。だから生意気な高市には、その無礼な言動への代償を払わせねばならないということになる。

透けて見える中国側の焦り

中国は高市の「存立危機事態」発言に不快感を示す一方で、台湾周辺での大規模な軍事演習によってアメリカをも挑発した。

ドナルド・トランプ大統領と習近平(シ ー・チンピン)国家主席はここ数カ月、4月に予定される首脳会談に向けて両国間の緊張緩和を図っていた。中国側には2つの超大国間で「大いなる取引」をし、「力による協調」を実現したい思惑があった。

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