ドラムからピンクのスマホまで 韓国・李在明、「映える」首脳外交の成果は?
習近平と対面した李在明はスマートフォンを取り出して2人で写真を撮った後、両夫妻の4人で自撮りしSNSに投稿した。この時のスマートフォンは習主席が昨年APECで慶州を訪れた際に李大統領にプレゼントしたXiaomi(シャオミ)15だった。実はシャオミの最新モデルは17だが、習主席はディスプレイがサムスン製の15をあえて選んだという。
李在明大統領は習近平主席に国家無形文化財の金箔匠が制作した「竜紋」額や民画伝統文化財の画伯が描いた絵画「麒麟図」を贈り、彭麗媛夫人へは伝統工芸品・七宝の装身具「ノリゲ」や美容機器を贈った。これに対し、習主席は電動自転車と陶磁器や茶器セット、絵画、リンゴや干し柿などの果物セットを贈り、金恵京夫人には中国軍のスター歌手だった彭麗媛夫人のCDを贈った。
李大統領は上海で開いた記者会見で、中国側が多くの贈り物を準備していたのに韓国側は少ししか用意しておらず「申し訳ない気持ちになった」と話した。日中の葛藤が続く中、韓国にとって中国との関係強化の絶好の機会だと思っていたのかもしれないが、今回の訪中では予想を上回る厚遇を受けたと感じたのかもしれない。
事実、両国は首脳会談に合わせて経済・産業・気候・交通など約15件の覚書(MOU)を結び、また清朝時代に中国で製作され現在韓国の美術館が所蔵する一対の石獅子像を中国に寄贈する覚書を交わした。また両首脳はパンダを追加貸与する実務者レベルの協議を進めることで合意した。
ドラムセッションの熱狂の陰にCPTPPの難題
1月13日と14日、李在明大統領は日本の奈良を訪問した。昨年のAPECでの首脳会談で高市首相が「次はぜひ私の地元にお招きしたい」と話していたことが実現したわけだ。
会談では日本が主導する環太平洋経済連携協定(CPTPP)への加盟問題や日本の水産物輸入問題などが議題となった。CPTPP加盟は韓国内のコンセンサスに加えて、全加盟国の同意を得る必要がある。なかでも日本の同意は福島県産など韓国が実施している水産物輸入規制の解除が前提だ。福島原発事故後、水産物の輸入措置を解除していないのは韓国と中国の2カ国のみである。
李大統領から高市首相へのプレゼントは韓国製ドラムと韓国伝統の螺鈿漆器装飾が施されたスティックだった。これに対し高市首相は「幼いころからドラムを演奏するのが願いだった」という李大統領にサプライズでドラムの手ほどきを行い、BTSの「Dynamite」や音楽アニメ「KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ」の劇中歌「Golden」などでセッションを行った。
また李大統領は高市首相の夫にも有機飯床器セットとサムスンギャラクシーウォッチウルトラを贈った。高市首相は李大統領の趣味である登山で役立つ太陽光充電や方位測定機能などを備えたカシオ製腕時計をプレゼントし、金恵京夫人に奈良地域の筆専門メーカー「明石家」の化粧用筆とポーチをプレゼントした。
李大統領の訪日に随行した魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は、両首脳の関係を1998年に「韓日パートナーシップ共同宣言」を発表した金大中(キム・デジュン)大統領と小渕恵三首相の時代よりも強いと評価した。






