世界の武器ビジネスが過去最高に、日本は増・中国減──加速する「戦争の商品化」
Soaring Arms Sales
インドネシアの防衛産業展示会にお目見えしたフランス製戦闘機のレプリカ AP/AFLO
<ウクライナやガザ、東アジアで緊張が高まるなか、世界の軍需産業は過去最高の売上を記録した。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の最新報告書によれば、上位100社の収益は6790億ドルに達し、「戦争の商品化」がさらに進行していることが浮き彫りになった。収益が伸びる国がある一方、汚職捜査や制裁で減収となる企業も現れている。国際情勢を専門とする本誌記者アミール・ダフタリが、その背景を読み解く>
▼目次
日本40%増・中国収入減の現実
武器の売り上げが世界で前例のない水準に膨らんでいる。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が12月1日に発表したリポートによれば、世界の軍事関連企業トップ100社の昨年の収益は過去最高の6790億ドルに達した。
その背景には、パレスチナ自治区ガザやウクライナの紛争、東アジアでの緊張の高まり、そして世界各国の防衛費が過去最高水準に達した点が挙げられる。これは民間軍需企業の現代の戦争に与える影響力の拡大と、地政学的な緊張の高まりによって高度な軍事装備への需要が急増したことを浮き彫りにしている。
戦争がさらに「商品化」され、民間企業が自国の防衛費と国際契約の両方から利益を得ている傾向も見て取れる。中東の台頭により、世界の軍事生産の地理的な多様化が進んでいることも明らかだ。
上位100社の昨年の収益は、前年比で5.9%増加。アメリカではロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、ゼネラル・ダイナミックスが上位を占め、米企業の武器販売による収益は3.8%増の3340億ドルだった。
ロシアを除くヨーロッパでは上位26社中23社が増収し、総収益は13%増の1510億ドルとなった。増加分の大半は、ウクライナ紛争関連だ。
ロシアの国営企業ロステックと統一造船会社は、制裁下にありながらも収益を23%増の312億ドルに伸ばした。ウクライナ紛争が、ウクライナとロシアの双方で軍需支出を押し上げている。
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