相続税低く、富裕層が「特権」世襲、政府の相続税収わずか年10億ユーロ...経済低迷のイタリア
22年に就任したメローニ首相は、富裕層が生前に相続人に現金や資産を贈与することで相続税を回避しやすくなるよう税制を変更した。
<富裕層優遇の税制>
イタリアでは、配偶者と子供への遺産相続は100万ユーロまで免税となる。この基準を超えると4%課税される。その他の相続人らは最高8%の税率を支払うが、納税免除となる相続額は低いか、あるいはない。
フランスとドイツは、納税免除となる相続額はより厳しく、課税率は5%から60%となっている。
相続税や富裕税に反対するイタリア人は、イタリアはすでに比較的税額が高く、これ以上の増税は成長を阻害し、富裕層の海外移住を後押しする結果となると主張する。
しかし、イタリアの富裕層にはイタリアに留まる強い動機がある。最近の調査によると、社会で最も裕福な7%の人々は、中低所得者よりも納税額が相対的に少ない。
イタリアでは、富裕層の典型的な収入源である一部の不動産や金融資産に対する課税率が低く、自営業者には有利な「フラット(一定)」所得税率が適用される。一方で、中所得の給与所得者の納税条件はより厳しい。
サンタンナ大学のガブーティ氏は、フランスやドイツの経験を引き合いに出し、相続税を引き上げたとしても経済への副作用は小さいとみる。
「ユーロ圏をけん引する2大経済大国は、イタリアよりはるかに重い相続課税を行っている。それでも富裕層の国外脱出を招いておらず、経済成長を大きく損なっている証拠もない」と同氏は指摘した。
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