信頼揺らぐBBC...「受信料制度」の存続に黄信号
写真はBBCのロゴ。11月10日、ロンドンで撮影。REUTERS/Jack Taylor
英BBC放送が9日、トランプ米大統領の演説を恣意的に編集したとされる件でティム・デイビー会長とニュース部門トップのデボラ・ターネス氏の辞任を発表したことを受け、公共放送としての信頼性や、経営のあり方といったより幅広い問題が厳しく問われる事態になっている。
デイビー氏らが辞任表明に追い込まれたきっかけは、英紙デイリー・テレグラフがBBC元顧問の作成した内部文書を入手し、そこでトランプ氏の演説や中東情勢、トランスジェンダーを巡る事案などについて編集上の「瑕疵」が指摘されていたと伝えたことだった。
折しも英政府がBBCの受信料制度見直しに乗り出している中で、トップ不在となったBBCは過去数十年で最大の危機に陥った形だ。
BBCの支持者でさえ、全てのテレビ所有者が支払いを負担し、BBCの大きな収入源となっている現在の受信料の仕組みは、視聴者がネットフリックスやユーチューブ、ソーシャルメディアでニュースと娯楽コンテンツを入手する時代にそぐわなくなってきたと認めている。






