十字架とカネと票 ── 旧統一教会から広がる韓国「教団=小財閥」の構図
まるで不動産投資のような新興宗教
韓国では統一教会以外にも2020年3月に新型コロナウイルスの最初のクラスターとなって教祖が逮捕された新天地教会や、同じくクラスターとなったサラン第一教会、キリスト教福音宣教会(JMS)などキリスト教系の新宗教が少なくない。ただ、これらの教団は最初から独自の教義をもっていたわけではないという指摘もある。
ある韓国人によると、若い牧師が親類縁者などから資金を集めて小規模教会を開設し、信者が増えるとその教会を売却してより大きな物件を購入して移転、さらに信者を増やして大きい教会に買い換える「教会ビジネス」が行われているという。信者数が数千人から数万人に達する大規模教会が売りに出ることはなく、ある程度の規模になったら新興教団を創設するのだ。
サラン第一教会の創設者も、1983年に神学校を卒業すると東大門区の商店街で13坪の部屋を借り、1985年に近隣のより大きなビルに移転、1995年に現在の礼拝堂を買い取った。
信者から集めた資金で非課税の商売を行う教会もある。キリスト教会が所有する賃貸住宅に居住していたある家族が、家主である教会から退去か入信の二択を迫られた。入信したら謝礼金を支払うという話で、家族が入信を拒否したため世帯主が入信、多額の謝礼金を受け取ったという。入居者の一定数が信者なら不動産経営を宗教活動と主張できるからだ。収益事業とみなされて課税されるより、謝礼金を払ってでも信者になってもらう方が得策と考えたのだろう。
朴正熙の頃から政教の蜜月が......
韓国最大の汝矣島純福音教会(信者数56万人)は、単一のプロテスタント系教会として世界最大の信者数を誇り、ホームレスや独居老人、心臓病の子供などへの支援活動を行なっている。教団本部は国会などのある韓国政治・経済の中心地・汝矣島(ヨイド)に位置するが、これは1968年、当時のソウル市副市長だったチャ・イルソク(同教会の信者)の関与で移転が実現したとされる。
当時の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が、漢江(ハンガン)の中洲に過ぎなかった汝矣島をソウルのマンハッタンにしようとした再開発計画に呼応する形で、教団はソウル市から土地を購入。教団本部の背後にマンションを建設し、その分譲収益を教団本部の建設資金に充当した。
以上、見てきたように、韓国の政界と宗教界は歴史的に密接に結びついてきた。今回の韓鶴子総裁逮捕で特別検察が政教癒着の実態にどこまで切り込めるか、また総裁が逮捕された統一教会がどうなるか、捜査の行方とその後の動向が注目される。
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