「稼げる」はずの豪ワーホリで搾取される日本人..給与は「最低賃金の3分の1」以下、未払いも

EXPLOITED ABROAD

2025年9月5日(金)18時01分
本田 歩(NNAオーストラリア記者、シドニー在住)

最低賃金以下、違法な手口も

オーストラリア南東部ビクトリア州を拠点とする労働者支援団体「Migrant Workers Centre」によると、ワーホリビザ保持者などの一時滞在者のうち22%が年金を受け取れていない。

永住者や国民とは異なり、一時滞在者は年金を引き出す際に65%の課税を受けるものの、年金自体が払われないのは違法だ。


高橋絵里(仮名、26)は昨年8月から約2カ月半、歩合制を採用し、年金の支払いもない農場で働いた。年金については、当初は完備していると言われたという。

勤務地は坂本と同様、カブルチャーのイチゴ農場。フルマラソンにも出場した経験があり、体力には自信があったという高橋だが、初日から洗礼を受けた。11時間もの間、腰をかがめながらイチゴを摘み続け、翌日は「腰や前腕まで全身が経験したことのない筋肉痛に襲われた」。

それでも、日給は110豪ドルだった。事前に受けた説明に反する割安の計算式で歩合給が算出され、時給にすると約11豪ドルと最低時給の半分以下にされていたのだ。

勤務後には従業員のLINEのグループに、各自の作業成績をまとめた表が毎日送られてきた。成績上位者の名前は青、中間層は黒、初日や作業成績が低い人の名前は赤で表示され、赤が2週間続くとクビになるという。

8時間勤務の日でも昼休憩は与えられず、少しでも休もうとすると現場の監督者から「作業に戻れ」と即座に注意を受けた。人目を盗んで持参したおにぎりを口にし、どうにかエネルギーを補給した。

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