アフガン人は強制送還、もしくは⋯イランに逃れた難民を待つ「残酷すぎる二択」の運命とは
IRAN PURGES ITS PAST
6月にイスラエルのミサイル攻撃を防げなかった際は、アフガニスタン人をイスラエルの諜報機関モサドのスパイだと非難した。アフガニスタン難民をイスラエルに結び付けたことで、難民の国外追放を求める世論が高まったのも事実。イラン政府は難民の逮捕、通報、追放に協力するよう国民に呼びかけている。
アフガニスタン人のSNSユーザーからは、こうした情報操作や憎悪投稿で少なくとも2人の同胞が犠牲になったという声が上がっている。若い男性が1人、そして切断された遺体で見つかった26歳の女性だ。どちらも不法滞在だったとされる。犠牲者はもっといる、しかし警察が相手にしないから表に出ないだけだ、という声も聞かれる。
帰還した難民を市民が支援
難民の人間性を抹殺する動きに対して、アフガニスタン国内からは、強制退去に際しても難民の人権を尊重するよう求める声が上がっている。ヘラート州出身の女性ホミラ・カデリは難民収容所で殺された男性の写真をSNSに投稿し、「殺さずに送還してくれ」と書き込んだ。
もう何週間も前から、無数のアフガニスタン人がイランから徒歩で国境を越え、アフガニスタンに戻っている。タリバンに支配され、機能不全に陥っているアフガニスタン政府は彼らを支援できず、そもそも支援する気もない。しかし地元の人たちは違う。