最新記事
ミャンマー内戦

ゾウがミャンマー内戦で重要な役割を果たしている「実態」...密猟が野放しになっている現実も

PARTNERS IN RESISTANCE AND RELIEF

2025年7月10日(木)14時05分
カリシュマ・ハスナット

newsweekjp20250710024613.jpg

FRANK BIENEWALDーLIGHTROCKET/GETTY IMAGES

抵抗勢力がゾウ使いを支援

ゾウは自然の生息地で最もよく成長するため、ゾウ使いとその家族はゾウと共に移動し、ジャングルの奥深くで野営することもある。そのため紛争地域では、彼らとゾウは深刻な危険にさらされる。戦闘の間は、銃声やドローンの音、突然の騒音でゾウが怯えるため、ゾウの管理が困難になる。

国内各地で抵抗勢力の兵士らが、ゾウ使いとその家族が安全のためにジャングルから「解放区」へ移動するのを支援している。一方で、ゾウを餌探しや交配のために森に放し、その後キャンプへ誘導して戻すことをゾウ使いに課している。


NUG高官によると、各抵抗勢力は状況を「綿密に監視」し、「CDMゾウ」を保護するために必要な措置を講じているという(CDMとは、21年のクーデター後に始まった「市民不服従運動」を指す)。

「ゾウが森へ自由に出入りできれば、人間が食料を与える必要はなく、栄養補助食品を与えるだけでいい。ゾウ使いがゾウを良い放牧地に誘導し、定期的にキャンプに戻ってくるようにできれば、ゾウにとっても有益だ」とこの高官は述べる。「ゾウ使いたちは、この役割を効率的にうまく実行している」

ミャンマー語で「ウージー(oozie)」と呼ばれるゾウ使いと使役ゾウは、ザガイン管区、中央部マンダレー管区の一部地域、シャン州北部とバゴー管区の出身だ。

「2、3日ごとにゾウの健康状態を確認している。森に放すかキャンプに戻すかは、主に天候に左右される。各検査の後に健康上の問題が見つかった場合は、森に戻す前に必要な措置を講じている」と前出のゾウ使いのゾー・ルウィンは語った。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イスラエル、米国のイラン介入に備え厳戒態勢=関係筋

ワールド

北朝鮮の金与正氏、ドローン飛来で韓国に調査要求

ワールド

米ミネアポリスで数万人デモ、移民当局職員による女性

ワールド

米、来週にもベネズエラ制裁さらに解除=ベセント氏
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画をネット民冷笑...「本当に痛々しい」
  • 4
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    決死の嘘が救ったクリムトの肖像画 ──ナチスの迫害を…
  • 10
    飛行機内で「マナー最悪」の乗客を撮影...SNS投稿が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 10
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中