インドが「シンドール作戦」開始...パキスタンの「テロ拠点」攻撃で情勢緊迫

5月7日、 インドはパキスタンと係争地カシミール地方のパキスタン支配地域にある計9カ所の「テロリストのインフラ」を攻撃したと発表した。写真は攻撃についてニューデリーで記者会見するインドのミスリ外務次官(2025年 ロイター/Priyanshu Singh)
インドは7日、パキスタンと係争地カシミール地方のパキスタン支配地域にある計9カ所の「テロリストのインフラ」を攻撃したと発表した。両国が領有権を争うカシミール地方で4月に発生した観光客襲撃事件を受けた緊張が極めて深刻な状況に発展した。
パキスタンは、武装勢力の拠点ではない6カ所が攻撃されたとし、3カ所にミサイルが撃ち込まれたとした。パキスタン軍によると、少なくとも民間人26人が死亡し46人が負傷した。
パキスタンはインドの戦闘機5機を撃墜したと述べた。これに対し、カシミール地方のインド支配地域の当局者は、夜間に戦闘機3機が異なる場所で墜落し、操縦士は病院で手当てを受けているとロイターに語った。これについてインド国防省の確認は取れていない。
警察や目撃者によると、カシミール地方では実効支配線を挟んで激しい砲撃・銃撃戦を両国軍が展開。インド側で民間人7人が死亡し35人が負傷した。
シンドール作戦
インド政府は声明で「インド軍は『シンドール作戦』を開始し、パキスタンとパキスタン占領下のジャム・カシミールにあるテロリストのインフラを攻撃した。これらの場所からインドに対するテロ攻撃が計画され、指示されてきた」と表明。事態のエスカレートを避けるためにパキスタンの軍事施設は標的にせず、作戦を実行するに当たり「相当の自制を示した」と主張した。