最新記事
韓国

韓国前大統領、尹錫悦被告「クーデターではない。平和的なメッセージだった」初公判で起訴内容否認

2025年4月14日(月)21時08分
韓国前大統領、尹錫悦

昨年末の非常戒厳布告を巡り内乱首謀罪に問われた韓国前大統領、尹錫悦被告(写真中央)の初公判が14日、ソウル中央地裁で開かれ、同被告は戒厳令は「クーデターではない」として、起訴内容を否認した。写真は11日、ソウルで撮影。聯合ニュース(2025年 ロイター)

昨年末の非常戒厳布告を巡り内乱首謀罪に問われた韓国前大統領、尹錫悦被告の初公判が14日、ソウル中央地裁で開かれ、同被告は戒厳令は「クーデターではない」として、起訴内容を否認した。

韓国憲法裁判所は今月4日、非常戒厳を巡り弾劾訴追された尹被告を罷免する決定を言い渡し、同氏は直ちに失職した。

尹被告はこの日、ダークネイビーのスーツに赤いネクタイ姿で出廷。検察側は冒頭陳述で、尹被告には戒厳令を宣言する法的根拠がないとし、国会などの国家機関を機能停止にしようと試みたと主張した。

これに対し、尹被告は「戒厳令はクーデターではない」と反論。国をまひさせるつもりはなかったが、議会多数派の野党側が20人余りの官僚を弾劾することでいかに政府を妨害しているかを国民に警告するため戒厳令が必要だったと訴え、「平和的なメッセージとしての戒厳だった」と主張した。

また、金龍顕前国防相にこの意向を伝えたが、通常の戒厳令訓練とは異なっていたため、命令を実行する軍当局者に行き過ぎがあったようだとも述べた。

午後には首都防衛司令部のチョ・ソンヒョン氏を含む軍幹部2人が、戒厳令発令中に議員を国会から「引きずり出す」ために軍隊を派遣するよう上官から命じられたと証言した。

尹被告はそうした命令はしていないと述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ニューズウィーク日本版 ジョン・レノン暗殺の真実
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月16日号(12月9日発売)は「ジョン・レノン暗殺の真実」特集。衝撃の事件から45年、暗殺犯が日本人ジャーナリストに語った「真相」 文・青木冨貴子

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


経営
「体が資本」を企業文化に──100年企業・尾崎建設が挑むウェルビーイング経営
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=S&P小幅安、FOMC結果待ち

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、雇用市場に依然底堅さ

ビジネス

米NEC委員長「利下げの余地十分」、FRBの政治介

ワールド

ウクライナ、和平計画の「修正版」を近く米国に提示へ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    ゼレンスキー機の直後に「軍用ドローン4機」...ダブ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中