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【旅行シーズン到来】もしもの航空トラブルに備える空の安全旅ガイド

How to Survive a Plane Crash

2025年4月10日(木)15時25分
クリスティン・ネグローニ(航空ジャーナリスト)
【旅行シーズン到来】もしもの航空トラブルに備える空の安全旅ガイド

PHOTO ILLUSTRATION BY SLATE. PHOTO BY YANA ISKAYEVA/ISTOCKーGETTY IMAGES PLUSーSLATE

<相次ぐ事故で不安が高まっているが、より安全に飛行機を利用する方法はある。ヘッドホンは外す。もちろんアイマスクは厳禁!?>

そろそろ夏の旅行シーズンだけれど、今年はなんだか飛ぶのが怖い。そう思うと荷造りする手も止まってしまう。無理もない。なにしろ年初から、あちこちで悲惨な航空機事故が起きている。

統計的には、民間航空機の安全性は極めて高い。それでも私たちが不安になるのは、空の旅に関する2つの根強い誤解があるからだ。


まず、飛行機で事故に遭ったら絶対に命は助からないという誤解がある。だが航空機事故では、死傷者ゼロ(もしくはごく少数)というケースが最も多い。

「航空機事故」と聞くと、山の斜面に激突したり、凍り付いた川に落ちたり、空中で炎上したりする光景を想像しがちだが、そうした恐ろしい出来事は本当に例外的だ。

空の旅に関する2つ目の誤解は、飛行中にトラブルが起きても乗客にできることは何もないという考えだ。しかし実際には、私たちにできることはたくさんある。

元海軍中尉のグレッグ・フレッチャーは1973年11月、輸送機を操縦中に想定外のトラブルに巻き込まれたが、無事に帰還している。

そのとき彼はアイスランドの上空にいたが、氷の嵐で両方のエンジンが停止。それでもなんとか機体を操って、いてつく海岸に着陸した。

フレッチャーによれば、一瞬の雲の切れ間から広い砂浜が見えた。それで彼は、冷静に輸送機を滑空させて砂浜に誘導した。乗員7人中、死亡者はゼロ(ただし1人は負傷)。この機体は回収されず、今では観光名所になっている。

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