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トランスジェンダーを抹消か...トランプ政権、気候変動もDEI、LGBTも「政府用語」から変える恐れ

2025年1月12日(日)17時30分

「問題を指摘できる情報を取り除くことが、目的の一部だったようだ」とゲルケ氏は言う。

バイデン政権は気候変動問題に再び焦点を当てた。環境汚染による負荷を、コミュニティーや人種にかかわらず平等に分配すべきだとする歴史的な「環境正義」を重視したこともその1つだ。

ゲルケ氏は、トランプ次期政権下で「正義に関する文言はすべて削除されると予想している」と語った。

<移民に関する表現>

不法移民を大量に追放することを掲げるトランプ氏の政策は、次期政権の政策優先事項の中で最も具体的に検討されている課題だと言える。

有効なビザ(査証)を持たずに米国に滞在する人びとを示す「書類のない移民」や「非市民」といった用語が廃止され、「不法在留外国人」という表現が復活する可能性もある。

非営利団体の米移民評議会の政策ディレクター、ネイナ・グプタ氏は「『不法』のような用語を使用すると犯罪性を連想させ、不法移民が経済や地域社会に貢献しているという現実を損なうことになる」と話す。

政権移行チームのレビット報道官は「不法在留外国人」という用語の公式使用を完全復活させる計画があるかどうかの質問に対し、トランプ氏は「不法移民の流入を阻止し、国境を安全にし、コミュニティーの安全性を損なう危険な犯罪者やテロリストを国外追放することを米国民から負託された。必ずやり遂げるだろう」と答えた。

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