最新記事
義勇兵

「自由なウクライナ」を守るため戦場に散った、ただ一人の中国人義勇兵

Ukraine's Only Chinese Volunteer Fighter Killed in Action

2024年11月14日(木)18時40分
マイカ・マッカートニー
ウクライナ国旗をはためかせる歩兵(イメージ)

ウクライナ国旗をはためかせる歩兵(イメージ) FamVeld/Shutterstock

<中国でも自由と民主主義の信奉者として勾留された彭陳亮は、釈放後、ウクライナに向かった。ウクライナの外国人義勇兵のなかでは、知られている限りただ1人の中国人だった>

ウクライナ兵とともにロシア軍と戦っていたただ1人の中国人義勇兵、彭陳亮(ペン・チェンリャン)が戦死したと、情報筋が伝えた。

【画像】猫を抱いて微笑む生前の彭陳亮

29歳の彭は、権威主義体制への怒りから、今年に入ってロシアとの戦いに加わることを志願。ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団に加わった。

何千人もの外国人義勇兵がウクライナ、ロシア双方のために戦っている。数は不明ながら、ロシア軍に加わった中国人が複数いることは分かっているが、ウクライナ側についた中国人は彭以外には知られていない。彭が実際にウクライナ軍に加わった唯一の中国人かどうかは、本誌の調査では確認できなかった。

「哀悼 ウクライナで戦っていた中国籍の志願兵、彭陳亮が戦闘の最中で尊い命を失った」──11月10日にフェイスブックにそう投稿したのは、台湾の主要都市・台北にあるキリスト教長老派の教会・済南教会の主任牧師を務める黄春生(ファン・チュンシェン)だ。

黄によれば、彭は今年4月にウクライナに到着し、外国人志願兵から成るウクライナ外国人部隊の第1歩兵大隊に配属されたという。

SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ政権、予算教書を公表 国防以外で1630億

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、堅調な雇用統計受け下げ幅縮

ワールド

トランプ氏誕生日に軍事パレード、6月14日 陸軍2

ワールド

トランプ氏、ハーバード大の免税資格剥奪を再表明 民
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単に作れる...カギを握る「2時間」の使い方
  • 4
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 5
    目を「飛ばす特技」でギネス世界記録に...ウルグアイ…
  • 6
    宇宙からしか見えない日食、NASAの観測衛星が撮影に…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    金を爆買いする中国のアメリカ離れ
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 8
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が…
  • 9
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 10
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中