最新記事
ウクライナ戦争

ロシアの巡航ミサイルが「超低空飛行」で頭上スレスレを通過...カスピ海で漁師が撮影した衝撃シーン

'Ultra-Low' Flying Russian Cruise Missiles Spotted over Caspian Sea—Video

2024年7月11日(木)19時15分
イザベル・バンブルーゲン
巡航ミサイル「カリブル」

巡航ミサイル「カリブル」のイメージ Anelo-Shutterstock

<今年最大規模の攻撃を展開するロシア軍。ミサイルはカスピ海からも発射されている>

ウクライナに向けて発射されたロシアの巡航ミサイルがカスピ海の上空を通過していくシーンとみられる動画が、ソーシャルメディア上で拡散されている。

【動画】巡航ミサイルが「超低空飛行」で頭のすぐ上を通過...カスピ海で漁師が撮影した衝撃シーン

問題の動画は、クリミア半島を拠点とする「クリミアの風」や、親ロシアの「ミリタリー・インフォーマント(Military Informant)」を含む複数のテレグラムチャンネルがシェアしているもので、7月8日にウクライナへ向かうミサイルをとらえたものとされている。

ロシアは8日、今年最大規模の攻撃を開始し、ウクライナ全土の標的を狙って少なくとも40発のミサイルを発射した。キーウのオフマディト小児病院もそこに含まれていた。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領によれば、全国で少なくとも43人が死亡し、200人近くが負傷したという。

クリミアの風は10日にこの動画をシェアした際、「ロシアの巡航ミサイルが7月8日、ウクライナに向かってカスピ海上空を飛行している瞬間」と述べている。

「7月8日、標的に向かう2発のカリブルが漁師たちの頭上スレスレを飛行」と、ミリタリー・インフォーマントは説明する。

動画をシェアしたX(旧ツイッター)ユーザーは、「超低高度でカスピ海上空を飛行し、ウクライナへ向かうロシアの『巡航ミサイル』」と綴った。

この動画はインスタグラムユーザーのRasul Menlekaev(@rasulmenlekaev)が撮影したものとみられ、8日にこの動画をアップロードした。2発のミサイルは海面近くを飛行し、船のすぐそばを通過していった。

本誌はこの動画がいつどこで撮影されたか独自に確認できておらず、電子メールでロシア国防省にコメントを求めている。

ウクライナの独立系メディア「Texty.org.ua」によると、ロシアはカスピ小艦隊の艦艇や爆撃機「Tu-95」および「Tu-160」を動員し、カスピ海からウクライナへの巡航ミサイル攻撃を定期的に仕掛けているという。

ロシア国防省は開戦の数週間後、カスピ海や黒海の艦艇からカリブル巡航ミサイルでウクライナ領土を攻撃したと発表している。

ウクライナは8日、ロシアが巡航ミサイルでキーウのオフマディト小児病院を攻撃したと非難した。

同日、ロシアは小児病院を標的にしたことを否定し、ウクライナの防空ミサイルの破片が病院に落下したと述べた。ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、「われわれは民間施設を標的にした攻撃は行っていない」と述べた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

存立危機事態巡る高市首相発言、従来の政府見解維持=

ビジネス

ECBの政策「良好な状態」=オランダ・アイルランド

ビジネス

米個人所得、年末商戦前にインフレが伸びを圧迫=調査

ビジネス

オランダ中銀総裁、EU予算の重点見直し提言 未来の
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 6
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中