最新記事
インド総選挙

インド総選挙の出口調査、低所得者らの意向捉えられず=調査機関

2024年6月6日(木)11時49分
モディ首相

インド総選挙の出口調査では、社会的、経済的に下位とされる層の不満を正しく把握できず、与党への支持を過大評価していた可能性があることが分かった。写真はインドのモディ首相。4日撮影(2024年 ロイター/Adnan Abidi)

インド総選挙の出口調査では、社会的、経済的に下位とされる層の不満を正しく把握できず、与党への支持を過大評価していた可能性があることが分かった。

5つの調査のうち3つは、モディ首相のインド人民党(BJP)が2019年の303を上回る議席を獲得する可能性があり、ラフル・ガンジー氏の国民会議派が率いる野党連合が125─182議席を獲得すると予測していた。これを受けて、選挙結果発表を前に株式市場や通貨ルピーは上昇した。

 

開票が進むと、BJPは約240議席、与党連合は約293議席と与党側の得票が予想を大きく下回ることが明らかになった。モディ氏が進めた経済改革が停滞するとの懸念から、株式市場は取引時間中に20年3月以来の下落を記録した。

調査会社アクシス・マイ・インディアのプラディープ・グプタ代表は、今回の調査では、合計170議席が争われたマハラシュトラなど複数の州の社会的下位の層の有権者の動向を捉えられなかったと説明した。これらの州ではBJPが19年と比較して45議席を失った。

グプタ氏は、こうした社会層では政治的見解の異なる関係者からの攻撃を恐れ、投票先を明らかにしない有権者が多いと指摘。多くの女性有権者が代理で回答を頼んだため、投票行動が誤って推定されたとも言及した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 Newsweek Exclusive 昭和100年
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年8月12日/19日号(8月5日発売)は「Newsweek Exclusive 昭和100年」特集。現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米景気減速を一部FRB当局者が懸念、近い将来の利下

ワールド

トランプ氏、早ければ来週にプーチン大統領と直接会談

ビジネス

米リフト、第2四半期売上高は予想下回る 国内の旅行

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、FRB利下げ観測を意識 7
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
特集:Newsweek Exclusive 昭和100年
2025年8月12日/2025年8月19日号(8/ 5発売)

現代日本に息づく戦争と復興と繁栄の時代を、ニューズウィークはこう伝えた

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を呼びかけ ライオンのエサに
  • 2
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの母子に遭遇したハイカーが見せた「完璧な対応」映像にネット騒然
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医…
  • 5
    イラッとすることを言われたとき、「本当に頭のいい…
  • 6
    【徹底解説】エプスタイン事件とは何なのか?...トラ…
  • 7
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 8
    大学院博士課程を「フリーター生産工場」にしていい…
  • 9
    バーボンの本場にウイスキー不況、トランプ関税がと…
  • 10
    かえって体調・メンタルが悪くなる人も...「休職の前…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    日本人の児童買春ツアーに外務省が異例の警告
  • 8
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 9
    いま玄関に「最悪の来訪者」が...ドアベルカメラから…
  • 10
    メーガンとキャサリン、それぞれに向けていたエリザ…
  • 1
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベーション、医師が語る熟年世代のセルフケア
  • 2
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 3
    その首輪に書かれていた「8文字」に、誰もが言葉を失った
  • 4
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大…
  • 5
    ウォーキングだけでは「寝たきり」は防げない──自宅…
  • 6
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 9
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 10
    幸せホルモン「セロトニン」があなたを変える──4つの…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中