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「保護犬詐欺サイト」に要注意...少しでも「臭う」なら、それは「当たり」

I Was Puppy-Scammed

2023年7月18日(火)11時45分
ポーレット・クーパー(作家)

私には経験がなかったので、管理人の言うとおりにギフトカードを購入して、その表と裏、それにレシートの写真を撮って彼に送った。

すると彼は、何らかの理由で複数のカードがうまく送れていないから、別のカードを試すように言ってきた。

ようやく650ドル分の送金が済むと、私は大量のおもちゃとドッグフードを買って、トミーが来るのを待った。予定日の前日に、「到着は午後? それとも夕方?」と問い合わせると、管理人は「午後」と返事をしてきた。

それがこの男との最後のやりとりだった。トミーは来なかった。全て嘘だったのだ。

最初は、「たった650ドルのために、なぜあんなに手の込んだことをしたのだろう」と思った。だがその後、ギフトカードが一部送れていなかったというのは嘘で、私は彼に総額4000ドル近くを送金していたことが分かった。

彼は「トミー」を何人に売ったのだろう。あの絶賛コメントは誰が書いていたのか。今となっては調べようがない。フェイスブックのページは削除されてしまったからだ。

ギフトカードの発行会社に事情を説明して、一部は返金してもらえた。合法的なシーズー保護犬サイトに通報して、警戒を促す手続きもした。

一番かわいそうなのはピキだ。独りぼっちのピキは、今日も大きな窓から道ゆく犬たちを眺めている。

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