ウクライナ軍、反転攻勢で南東部の集落奪還 ロシアが別のダム爆破と主張
ウクライナは南東部の3つの集落をロシア軍から奪還したと明らかにした。画像はドネツク州のブラホダトネでウクライナ国旗を掲げる同国軍兵士とされる動画から。提供画像(2023年 ロイター/68th Separate Hunting Brigade 'Oleksy Dovbusha'/Handout via REUTERS)
ウクライナは11日、南東部の3つの集落をロシア軍から奪還したと明らかにした。ウクライナが集落の解放を発表するのは今月の反転攻勢開始後初めて。
ウクライナ軍は、ドネツク州のブラホダトネとネスクチネでウクライナ国旗や部隊の旗を掲げる兵士らの動画を投稿した。
マリャル国防次官は声明で、その南の集落マカリフカも奪還したことを明らかにし、南部の戦線で2方向に300─1500メートル前進したと述べた。
南部方面を管轄する戦区の報道官、バレリー・シェルシェン氏はテレビで「反転攻勢の最初の成果、局地的な成果が見られつつある」と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、東部と南部の領土奪還に向けた反転攻勢をすでに開始したことを明らかにし、反撃と防衛の作戦が行われているとした。
マリャル氏は「われわれが防衛に回っている方面では陣地を失っていない」と述べた。また、ロシアが5月に制圧を発表した東部の要衝バフムトについて、ウクライナ軍は周辺地域で攻撃作戦を続けているとした。
ゼレンスキー氏は11日のビデオ演説で兵士を称賛したが、戦闘が報告された特定の地域には言及せず、東部と南部という2つの主要な戦闘地域に触れるにとどめた。
こうした中、シェルシェン氏はウクライナのNVラジオのインタビューで、ロシア軍がウクライナ側の前進を妨害するため、今回の戦闘地域に近い比較的小規模な水力発電所のダムを爆破したと主張。「モクリヤリ川の両岸で洪水が起きた」としたが、「われわれの反攻活動には影響しない」と述べた。
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