最新記事

替え玉論

電撃訪問のバイデンと会った時のゼレンスキーに「影武者」がいた!?

Video fuels conspiracy theory about Zelensky's "body double"

2023年2月28日(火)17時48分
ニック・モドワネック

戦時下のウクライナを電撃訪問したバイデン米大統領(右)。ゼレンスキー大統領と(2月20日) Ukrainian Presidential Press Service/REUTERS

<キーウを電撃訪問したバイデンと並んで大統領宮殿の会談をのぼるゼレンスキーの後ろにいる人物が怪しい>

2月20日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とジョー・バイデン米大統領が会談を行った際の映像をきっかけに、ゼレンスキーに「影武者」がいるのではないかという噂がささやかれている。

バイデンは20日にウクライナの首都キーウを電撃訪問し、ゼレンスキーをはじめとするウクライナの政府当局者と会談した。

疑惑の原因は、バイデンがゼレンスキーと共にキーウの大統領宮殿の階段をのぼる様子を撮影した動画。ツイッターユーザーのスチュー・ピーターズは、この動画に「奇妙な現象」が映っていると指摘した。2人の後ろにゼレンスキーと同じような服装をした男性が映っており、この人物がゼレンスキーの「影武者」ではないかと示唆したのだ。

ツイッターユーザーの「The Poll Lady」も多くの写真とともに「影武者説」を主張している。

【動画・画像】ゼレンスキー「影武者」論の虚実

英BBCで偽情報や陰謀説に関する取材を担当するシャヤン・サルダリザデ記者は、ピーターズのこの投稿に返信。ゼレンスキーとその「影武者」とされる人物が映った別の写真を何枚か貼りつけ、問題の男性はゼレンスキーの護衛を務めるマキシム・ドネツで、「ゼレンスキーとは似ても似つかない」人物だと指摘した。

2019年からゼレンスキーに同行している護衛官

サルダリザデはこの中で、「ゼレンスキー大統領の影武者とされる人物は彼とはまったく似ておらず、カメラの前では常に彼の真後ろを歩いている」と説明し、さらにこう続けた。「分かりやすいように、写真の中のその人物を赤い丸で囲っておいた。私はとても賢いから、真実を見抜くことができるんだ」

ベラルーシの週刊紙「ナーシャ・ニーバ」はドネツについて、ゼレンスキーの護衛担当になる前には、ウクライナの実業家イーホル・コロモイスキーのボディガードを務めていたと報じた。その後ドネツは、2019年2月頃から、当時ウクライナ大統領に向けて選挙活動を行っていたゼレンスキーに同行するようになり、注目を集めるようになった。報道によれば、ドネツにはナタリアという妻とマトベイという息子がいる。

ナーシャ・ニーバ紙によれば、ドネツは2019年4月にゼレンスキーと家族がトルコを訪問した時も、「厄介なロシア人」から彼らを守るために一家に同行したということだ。その後ゼレンスキーが大統領に選出されると、ドネツは大統領警護隊の責任者に任命された。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ラファ地上作戦控え空爆強化

ビジネス

英消費者信頼感、4月は2年ぶり高水準回復 家計の楽

ワールド

中国、有人宇宙船打ち上げ 飛行士3人が半年滞在へ

ビジネス

米サステナブルファンド、1─3月は過去最大の資金流
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中