最新記事
中間選挙

トランプ「中間選挙の結果に失望」、共和党の足を大いに引っ張る

Trump Admits Midterms Were 'Somewhat Disappointing' for Republicans

2022年11月10日(木)18時58分
ニック・レイノルズ

出口調査によると、中絶の権利の否定や、2020年の大統領選挙は不正だったと訴えるトランプの主張など、共和党候補が唱えた主張は民主主義に対する危機感を煽り、多くの有権者が共和党候補を退ける強い動機付けになったことが証明された。

また、共和党全国委員会や党の選挙指導部門が、トランプに運命を託しすぎて党の将来を支える候補者をないがしろにしたことを非難する声もあった。

他の著名な保守派は、ブライアン・ケンプ、マーク・デワイン、リー・ゼルディンなどの共和党主流派が、失速したトランプ系候補を上回る実績を上げたと指摘した。

フロリダ州では、共和党のロン・デサンティス知事が、州内の民主党が強い地区(ブルーコーナー)でトランプよりも優れた集票力を発揮して圧勝。2度の大統領選において得票総数で2度負けたトランプとは比較にならない主流派の実力を示した。

ジョージ・W・ブッシュ大統領のスピーチライターを務めていたマーク・ティーセンは、9日早朝のフォックス・ニュースで、「これが未来への道だ」と選挙結果の総括で語った。「共和党は、過激な候補者たちを選んだことでひどい立場に追い込まれた。そして有権者は去っていった。彼らは共和党を告発したのだ」

トランプは意気軒高

「共和党のオーバーホールが必要だ」と、2016年にトランプの選挙運動に携わった共和党の運動員カレブ・ハルはツイートした。「トランプはどうしようもない候補者を推した。誰もがそれを知っていたが、われわれはそれに従うしかない。われわれはすべてを味方につけていたが、やりそこなった。党の新しいトップはデサンティスだ。76歳の老人(トランプ)ではない」

だがトランプは動じない。選挙前、彼はケーブルテレビ・ネットワークのニュースネイションにこう語った。「彼らが勝てば、手柄はすべて私のものだが、彼らが負けても私のせいではない」

ボルダックの敗北の直後、トランプはトゥルース・ソーシャルでニューハンプシャー州の選挙戦について意見を述べた。トランプの見解では、ボルダックはトランプを支持したから負けたのではなく、トランプへの支持が十分に強くなかったから負けたのだ。

「ドン・ボルダックはとてもいい奴だったが、彼は今夜、予備選の大勝利の後、2020年の大統領予備選で不正があったという長年の姿勢を否定したことで敗北した」と、トランプは書いた。「彼が強く、忠実であり続けていたら、簡単に勝っていただろう。これが教訓だ!!」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ガザ「国際安定化部隊」、各国の作業なお進行中=トル

ビジネス

米ウェイモ、来年自動運転タクシーをラスベガスなど3

ビジネス

欧州の銀行、米ドル資金に対する依存度高まる=EBA

ワールド

トランプ氏、NY市長選でクオモ氏支持訴え マムダニ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    これをすれば「安定した子供」に育つ?...児童心理学…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中