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ウクライナ戦争

【調査報道】ロシア軍を「戦争犯罪」で糾弾できるのか

ARE THEY WAR CRIMES?

2022年8月17日(水)17時50分
ウィリアム・アーキン(元米陸軍情報分析官)

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ロシアの爆撃で焼失したキーウ西部の町にある物流施設 JOHN MOORE/GETTY IMAGES

だが、ロシアがやったとは言い切れない。トーチカはウクライナも保有している。

ちなみに米情報機関は、開戦から10日後の3月6日までロシア軍がトーチカを発射した形跡はないとみている。その一方、ウクライナ軍が侵攻初日にドネツク州キロフスコエの標的にトーチカを発射したことは確認されている。

独立系の調査集団ベリングキャットは3月11日、ブフレダル攻撃について「この特定のクラスター弾の使用が確認された唯一の事例」だと述べ、誰が発射したかという問題にさらなる疑問を抱かせた。つまり、ウクライナ軍のトーチカが誤ってブフレダルに落下し、犠牲者を出した可能性を否定できないのだ。

7月1日の夜、ロシアのKH22ミサイルが、黒海沿岸南部のセルヒイフカ村のアパートとリゾート施設2カ所に命中した。この攻撃で民間人22人が死亡、40人が負傷した。

ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は記者団に対し、セルヒイフカ村の爆撃は弾薬庫を標的にした作戦だったと述べた。

しかし現地を調査したアムネスティ・インターナショナルは、周辺にウクライナ兵や武器、その他の具体的な軍事目標が存在する証拠は見当たらなかったと報告している。

無視された弾薬庫の存在

だが米情報機関によると、この村から約3.5キロ離れた場所にはウクライナ軍の弾薬庫があり、衛星画像ではっきりと確認できる(この点は誰も報道していない)。

セルヒイフカの被害は誤爆によるものだった。悲劇であり、性能の悪い兵器を使用した責任はロシアにある。だが弾薬庫があったのなら、ロシア側の「意図」は正当化される。

村を破壊した精度の低いKH22ミサイルは、クレメンチュクのショッピングセンター爆撃と同じ型のミサイルで、50年代後半に設計され、本来は海上の艦艇、とりわけ空母への長距離攻撃を想定している。

最もいい条件の下で、KH22型のミサイルは狙った目標から4.8キロ以内のどこかに着弾すると推定されている。クレメンチュクの攻撃後、イギリスの情報機関はこう報告した。「これらの兵器は......精密攻撃には適さず、ここ数週間、繰り返し民間人に犠牲者を出していることは間違いないと言える」

国際法では「都市や町村の過剰な破壊行為、または軍事的な必要性によって正当化されない攻撃」は戦争犯罪に当たるとされている。

しかし技術的な欠陥(例えばミサイルの精度の低さ)が国際法上の「違反」に相当するかどうかを判断する明確な基準はない。

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