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北朝鮮

ウクライナ情勢が金正恩を強気に転じさせた──「31発のミサイル実験」から見えること

Time to Worry Again

2022年6月29日(水)18時11分
フレッド・カプラン(スレート誌コラムニスト)

現在の世界情勢を予測していなかったバイデン

米国務省の報道官は、ジョー・バイデン米大統領による5月のアジア歴訪の直前に、バイデンは北朝鮮が本気ならば「前提条件なし」の協議を行うことに今も「前向き」だと語っている。

だが米当局者らは、協議を行うからには「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を目指さなければならないとも語った。バイデンが本当にそれを目指すなら、そして金が今も「帝国主義(すなわちアメリカ)が地球上にある限り核が必要だ」と考えているなら、交渉は無益だろう。

1年半前に大統領に就任したとき、バイデンは中東の小競り合いを過去のものにし、平和なヨーロッパとの絆を復活させたいと考えていた。日本、オーストラリア、インドとの新たなインド太平洋地域の同盟に(外交的に必要な範囲で)焦点を当てようとも思っていた。

第2次大戦以降ヨーロッパで最大の戦争が起きることも、アフガニスタンが暗黒時代に逆戻りすることも、イランが兵器級のウラン濃縮を再開させることも予測していなかった。北朝鮮が核開発を再開させそうな今の状況も、バイデンは予想していなかったろう。

アメリカの大統領は政策に優先度を付けようとする。しかし世界のほかの国や人にも、影響力を及ぼす力はある。特に現在のような混乱した時期には、そのことを覚えておいたほうがいい。

©2022 The Slate Group

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