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感染症

オミクロン後に起きること...本当にこれで「コロナ危機」は終わりなのか?

THE FOREVER VIRUS

2022年3月3日(木)17時11分
ネッド・ポッター、フレッド・グタール

問題は「いかにして終わるか」

パンデミックは対策の良し悪しにかかわらず、いずれは終わる。

1918~20年にかけて大流行した「スペイン風邪」は、第1次大戦で既に疲弊していた世界を襲い、総死者数は5000万人以上と言われる。人口が現在の3分の1未満だったアメリカでは、推定67万5000人の命を奪った(スペイン風邪という名称は、スペインで発生したからではなく、第1次大戦の中立国だった同国が報道規制なしに感染拡大を伝えたことによる)。

当時はワクチンも社会的距離も、革新的な医療テクノロジーも存在しなかった。第1波から第3波まで、2年に及んだパンデミックが収束したのは、広がり尽くして感染する人がいなくなったのが主な理由だ。大多数が感染者になったと考えられ、アメリカでの死亡率は2.5%。世界では推定10~20%に達した。

ウイルスが進化して、致死性がより低くなったこともある。今も消えずにいるのは、そのためかもしれない。現在では「H1N1」と呼ばれる原因ウイルスは、数多くの季節性インフルエンザウイルスの1つとして定着している。

新型コロナ危機は、死亡率が季節性インフルエンザと同程度になったときに終わったと見なすべきだと、諮問委員会の元メンバーらは考えている。この10年間、アメリカでのインフルエンザによる死者は毎冬1万2000~5万人。大変な数字だが、もはや予期不能の悪夢ではない。

「私たちは予防接種をして準備を整える」と、IHMEのモクダッドは言う。「政府機関が閉鎖されることも、接触追跡をすることもない。こうしたエンデミック化こそ、新型コロナの望ましいシナリオだ」

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