最新記事

アフガン情勢

アフガニスタン南部カンダハルのモスクで自爆テロ 35人死亡、ISが犯行声明

2021年10月16日(土)12時10分
自爆テロの起きたモスクから犠牲者が救出される様子

アフガニスタン南部カンダハルのイスラム教シーア派のモスクで15日に起きた爆発で、スンニ派の過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。この爆発で少なくとも35人が死亡、68人が負傷した。写真はモスクから犠牲者が救出される様子。ロイターテレビの映像から。

アフガニスタン南部カンダハルのイスラム教シーア派のモスクで15日に起きた爆発で、スンニ派の過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。この爆発で少なくとも35人が死亡、68人が負傷した。目撃者によると、3人の人物が自爆攻撃を仕掛けた。

ISが系列のアマク通信を通じて発表した声明によると、兵士2人がモスクの警備員らを射殺した後、建物内に入り、礼拝者の集団の間で自爆した。

カンダハルのミルワイス病院の当局者はロイターに対し、35人が死亡し、68人が手当を受けていると明らかにした。

地元記者が目撃者の話としてロイターに語ったところによると、3人の攻撃犯のうち1人がモスクの入り口で、2人が建物内で自爆した。ソーシャルメディアには、現場となったイマームバルガモスクの写真や映像が投稿されており、血だらけの床に死者と負傷者が横たわっている様子が映っている。

イスラム主義組織タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官は、治安部隊を動員して犯人を探し出し、イスラム法に基づいて裁くと表明。現場にはタリバンの特殊部隊が到着した。

イスラム教シーア派に属する隣国のイランは、大使館を通して「タリバン指導部がこうした悪質なテロリスト行為を断固として取り締まることを求める」とし、攻撃を非難した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・タリバン大攻勢を生んだ3つの理由──9.11以来の大転換を迎えるアフガニスタン
・タリバンが米中の力関係を逆転させる
・<カブール陥落>米大使館の屋上からヘリで脱出する「サイゴン陥落」再び


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米政権、一部帰化者の市民権剥奪強化へ=報道

ワールド

豪ボンダイビーチ銃撃、容疑者親子の軍事訓練示す証拠

ビジネス

英BP、豪ウッドサイドCEOを次期トップに任命 現

ワールド

アルゼンチンの長期外貨建て格付け「CCC+」に引き
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】「日の丸造船」復権へ...国策で関連銘柄が軒…
  • 9
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中