最新記事

アフガニスタン

タリバン、アフガニスタン首都カブールの大統領府掌握 ガニ大統領は出国

2021年8月16日(月)10時10分
カブール上空を飛ぶ米軍ヘリ

アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは、首都カブールに侵攻し、大統領府を掌握した。タリバン幹部が明らかにした。写真はカブール上空を飛ぶCH-46シーナイト(2021年 ロイター)

アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは15日、首都カブールに進攻し、大統領府を掌握した。駐留米軍の撤退完了を前に猛攻をかけてきたタリバンの復権が現実味を帯びる中、欧米諸国はカブールから外交官など自国民を退避させる動きを加速した。

ガニ大統領は流血を避けたいとして15日出国した。タリバンのナイーム広報官は同日、カタールが拠点のアルジャジーラテレビに対し、アフガニスタンにおける戦争は終了したと宣言し、統治と政権の形態はまもなく明らかになるとの見通しを示した。

米国内では、アフガンの混乱は米国のリーダーシップの欠如がもたらしたとして、バイデン大統領によるアフガン撤退方針を批判する声が出ている。共和党のマコネル上院院内総務は「テロリストと中国のような主要競合相手は、身を潜めた超大国の醜態を見ている」と強調した。

カブールの空港には15日夜、国外への脱出を図る多数のアフガン人の長い列ができた。

現地テレビ局1TVは15日夜、日中はほぼ静かだった市内で複数の爆発音が聞こえたと報じた。また、外交官や政府関係者、その他のアフガン市民らが出国のため向かった空港の付近では銃声が聞こえたという。

支援団体エマージェンシーによると、負傷者80人がカブールの病院に搬送されたが、病院の受け入れ体制は限界に達しているという。

ガニ大統領がどこへ向かったのか、政権が具体的にどのように移譲されるのかは現時点で不明。タリバンの広報官はアルジャジーラテレビに対し、国際社会から孤立することは望んでおらず、すでにある外交ルートを発展させ、平和的な外交関係を築きたい築きたいと語った。

アルジャジーラは先に、タリバンだとする司令官が数十人の兵士とともにカブールの大統領府にいる映像を流した。

タリバンは米軍が撤退する中、ここ数週間に進攻を強め、主要都市をほぼ制圧。首都近郊のほとんどの地区も掌握したとしている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アサヒ、ビール類で1桁台半ばの売上増計画 「スマド

ワールド

パキスタンで武装勢力が警察車両と検問所襲撃、9人死

ワールド

焦点:トランプ氏2期目の経済政策、現時点で結果まち

ワールド

トランプ大統領が一般教書演説、「米国は黄金時代」と
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 2
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 5
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    「IKEAも動いた...」ネグレクトされた子猿パンチと「…
  • 8
    「極めて危険」──ゼレンスキー、ロシアにおける北朝…
  • 9
    IMF、日本政府に消費減税を避けるよう要請...「財政…
  • 10
    武士はロマンで戦ったわけではない...命を懸けた「損…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 6
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 7
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 8
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 9
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 10
    米国の中国依存が低下、台湾からの輸入が上回る
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中