最新記事

変異株

米、4日のコロナ新規感染10万人突破 デルタ株広がり半年ぶり高水準、数週間で倍増も

2021年8月6日(金)08時35分

米国の新型コロナウイルスの新規感染者数が10万人を超え、6カ月ぶりの高水準となったことがロイターの集計で分かった。写真は2月、フロリダ州サラソタの病院で撮影(2021年 ロイター/Shannon Stapleton/File Photo)

米国の新型コロナウイルスの新規感染者数が4日、10万人を超え、6カ月ぶりの高水準となったことがロイターの集計で分かった。ワクチン接種が進んでいない地域で感染力の強いデルタ型変異株が急速に広がっている。

4日までの7日平均の新規感染者数は9万4819人。1カ月弱で5倍になった。

新型コロナ感染症による死者も過去1週間で33%急増し、1日に平均で約377人が亡くなっている。

米大統領首席医療顧問のファウチ米国立アレルギー・感染症研究所所長は4日、デルタ株の影響で新規感染者は数週間で20万人に達する可能性があると指摘。

「同じように感染力が強く、より強力な新たな変異株が出現すれば、本当に大変なことになる。ワクチンを打っていない人は、対岸の火事だと思っているが、そうではない。誰にも降りかかることだ」と述べた。

デルタ株は米国の新規感染者の83%を占める。

ワクチン接種率は各州で開きがあり、バーモント州では76%の州民が少なくとも1回目接種を終えた半面、ミシシッピ州では40%にとどまっている。

ワクチン接種率が低い南部州では新規感染者や入院者が急増している。厚生省のデータによると、フロリダ州では5日時点の新型コロナ感染症による入院者が1万2373人と、過去最多を記録。子どもの入院者も州別で最多となった。

ホワイトハウスのサキ報道官は4日、「フロリダ州の新型コロナ入院者が全米の23%を占めており、同州の病床は逼迫している」と警鐘を鳴らした。

ルイジアナ、アーカンソー両州でも入院者が過去最多を更新、もしくは過去最多に迫っている。

ホワイトハウスの新型コロナ対策本部によると、重症化している患者の約97%がワクチン未接種者という。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トルコ、NATOの5%防衛費目標支持へ 防空網拡充

ビジネス

米GDP、第1四半期確報値0.5%減 個人消費低迷

ビジネス

米5月モノの貿易赤字、11.1%増の966億ドル 

ビジネス

秋に利下げの可能性、関税のインフレへの影響限定的な
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 2
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉仕する」ポーズ...アルバム写真に「女性蔑視」批判
  • 3
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事実...ただの迷子ですら勝手に海外の養子に
  • 4
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 5
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝…
  • 8
    伊藤博文を暗殺した安重根が主人公の『ハルビン』は…
  • 9
    単なる「スシ・ビール」を超えた...「賛否分かれる」…
  • 10
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 8
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中