最新記事

アメリカ政治

米司法省、ニューヨークタイムズ記者のメールログ入手で報道禁止令

2021年6月7日(月)09時25分
ニューヨークのNYT本社

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は4日、米司法省がトランプ前政権とバイデン政権下で同紙記者4人の電子メールのログを得るため「秘密裡に司法闘争を展開していた」と報じた。写真はニューヨークのNYT本社。2010年3月撮影(2021年 ロイター/Lucas Jackson)

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は4日、米司法省がトランプ前政権とバイデン政権下で同紙記者4人の電子メールのログを得るため「秘密裡に司法闘争を展開していた」と報じた。同社幹部に対して報道禁止命令が出されたこともあったという。

4人の記者の電子メールのログを得るための司法闘争はトランプ政権の末期に始まり、記者の情報源を把握することが目的だったという。

同紙は、同紙顧問弁護士のデービッド・マックロー氏を引用し、「トランプ政権はタイムズ側にこの試みについて一切伝えていなかった。バイデン政権も今年、この闘争を継続。タイムズの一部幹部に伝えたが、一方で報道禁止命令を出して公にならないようにした」と指摘した。

禁止命令があったため、同社幹部はディーン・バケット編集長や他の編集幹部に対しても政府側の試みについて明らかにできなかったという。

マックロ―氏は同紙記事の中で、報道禁止令は3月3日付で、現在は連邦裁により解除されているとした上で、前例がないものだと指摘した。

司法闘争は、司法省が同紙の電子メールシステムを運用しているグーグルから4人のメールのログを入手しようとしたことで争われた。グーグル側は、司法省の要請に抵抗したという。

司法省は、ロイターのコメントの求めに直ちに応じなかった。

同省報道官は同紙に対し、バイデン政権下で同省は報道禁止令の執行を遅らせ、その後、「情報が提供される前に自発的にこの命令を取り下げた」と述べた。

グーグルの広報担当者はロイターに対し、「顧客のデータ保護に全力を挙げており、司法が絡む要請については長年顧客に連絡するようにしてきた」と述べた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・誤って1日に2度ワクチンを打たれた男性が危篤状態に
・新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」分けるカギは?
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国の証取、優良上場企業のリファイナンス支援 審査

ビジネス

欧州、ユーロの国際的役割拡大に備えを=オーストリア

ワールド

キューバの燃料事情は「危機的」とロシア、米の締め付

ビジネス

ユーロ圏投資家心理、2月は予想上回る改善 25年7
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 8
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 9
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 10
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中