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トランプ時代を経験した今、ネット発信で稼ぎたがる政治家には要注意

Politics and Celebrity

2021年3月13日(土)16時30分
ウィラ・パスキン

そもそもトランプを破産の危機から救い、人気を回復させたのは、彼を主役に据えたテレビ番組『アプレンティス』だった。あれを踏み台にしてトランプは大統領への道を歩み出した。そして首尾よく当選を果たしてからは、自分が主役のショーの継続を最大の政策目標とした。

もちろんオバマ夫妻は単なる目立ちたがり屋ではない。手掛ける番組の中身も、トランプに比べたらずっと洗練されている。しかし、それはまた別の問題だ。

繰り返すが、問題は番組の中身ではない。もちろん、公正なメディアで流れるリベラルな思想の番組と、いかがわしいメディアを利用して破壊的な陰謀論をばらまく番組の違いは明らかだ。しかしどちらも、政治家がコンテンツビジネスで稼ぐ(あるいは、コンテンツで稼ぐのが政治家だ)という点では同じだ。

それを許した結果が、この悲惨な4年間だった。なのにまた、私たちは政治家がもっぱら口先で稼ぐのを許そうとしている。まともな政治家なら暴動をそそのかすような話はしないと信じたいが、用心に越したことはない。政治家の口先ビジネスには乗らないこと。それが一番だ。

©2021 The Slate Group

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