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ガザ地区に届いたワクチン第一便は1000人分... イスラエル「世界最速」接種の陰で

2021年2月22日(月)17時50分
ダニヤ・ハジャジ

ガザ地区初到着のワクチンを荷降ろし IBRAHEEM ABU MUSTAFA-REUTERS

<「イスラエルが輸送を妨げている」とのパレスチナ保健相・人権団体からの非難に反応した当局だが>

パレスチナのガザ地区に2月17日、待望の新型コロナウイルスワクチンが初めて運び込まれた。パレスチナ暫定自治政府が2000回分のロシア製ワクチン、スプートニクVを提供。ヨルダン川西岸からイスラエルの検問通過が認められてようやく到着した。

だが、2回接種が必要な同ワクチンは1000人分にしかならず、ガザ地区の人口200万人の0.05%しかカバーできない。パレスチナのアルカイラ保健相は、医療従事者から接種を始めると発表。保健省はこの前日、イスラエル当局がガザ地区への輸送を妨げていると非難していた。

世界最速で接種を進めるイスラエルには、占領下に置くパレスチナの接種にも尽力すべきだと、人権団体から非難の声が上がっていた。これに対応し、イスラエルは米モデルナ製ワクチン2000回分を提供。2月2日から接種が始まったが、イスラム原理主義組織ハマスが実効支配するガザでは入手が遅れていた。

<2021年3月2日号掲載>

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